N響チェンバー・ソロイスツ 第1回
フランス音楽の花園 Le jardin de la musique française
N響の新世紀を担う気鋭メンバーによる豪華室内楽シリーズ始動
6年後の2026年に創立100周年を迎えるNHK交響楽団。その気鋭メンバーがHakuju Hallに集う、新しい室内楽シリーズが始まります。
その名もN響チェンバー・ソロイスツ。管、弦、打楽器とも、ソリストとしても活躍するようなトップクラスの奏者たちから出演者を選ぶ室内楽という特性を活かし、オーソドックスな室内楽から小編成の交響曲まで、大小さまざまな編成の音楽を組み合わせ、他ではなかなか実現できないバラエティ豊かなプログラミングを目指します。N響には最近、若い、優秀なメンバーが次々と入団していることもあり、このシリーズの出演者も楽団の新世紀を担う若手・中堅のメンバーが中心となります。
第1回公演はドビュッシー、ラヴェル、ミヨー、フランセらフランス近代の音楽を演奏します。この中でも、ドビュッシー「牧神の午後への前奏曲」、ラヴェル「マ・メール・ロワ」の室内アンサンブル版はチェンバー・オーケストラとでも言えるもので、トップ・オーケストラの醍醐味を、座席数300という親密な空間で楽しめる贅沢な機会となるでしょう。
年2回ペースで行う公演は、第2回以降も、幅広い層の注目を集めること間違いなし、という内容を鋭意計画中。継続的にチェックしていただきたいシリーズです。
出演
N響チェンバー・ソロイスツ
大宮臨太郎、倉冨亮太、三又治彦、横島礼理(以上、ヴァイオリン)
中村翔太郎、村松龍(以上、ヴィオラ) 西山健一、宮坂拡志(以上、チェロ)
本間達朗(コントラバス) 梶川真歩(フルート) 𠮷村結実(オーボエ)
松本健司(クラリネット) 宇賀神広宣(ファゴット) 福川伸陽(ホルン) 早川りさこ(ハープ)
プログラム
ラヴェル | 序奏とアレグロ |
Ravel | Introduction et Allegro |
ミヨー | 五重奏曲 第2番 op.316 |
Milhaud | Quintet No.2 op.316 |
フランセ | ファゴットと弦楽のためのディヴェルティスマン |
Françaix | Divertissement for Bassoon and Strings |
ドビュッシー(木村裕編) | 牧神の午後への前奏曲 |
Debussy (arr. Yutaka Kimura) | Prélude à l'après-midi d'un faune |
ラヴェル(W.エリオット編) | マ・メール・ロワ |
Ravel (arr. W.Elliot) | Ma mère l'oye |
プロフィール
N響チェンバー・ソロイスツ~N響メンバーによる室内楽シリーズ~ Chamber Soloists of the Members of NHK Symphony Orchestra
日本のトップ・オーケストラ・NHK交響楽団。そのメンバーの中でも新時代を担う気鋭の中堅・若手奏者を迎えて、Hakuju Hallが21年4月からスタートさせる公演シリーズ。オーソドックスな小編成の室内楽作品だけでなく、古典派の交響曲や、管弦楽曲の小編成編曲まで、管、弦、打楽器とも多数のトップクラスの奏者を擁するN響のメンバーだからこそできる、多彩な演目を演奏する。
大宮臨太郎(ヴァイオリン) Rintaro Omiya, violin
1981年7月5日生まれ。横浜市出身。辰巳明子・堀正文の両氏に師事。2000年、第69回日本音楽コンクール3位。同年ミレニアム・ニュークラシックオーディション1位、併せて審査員特別賞を受賞。02年メニューイン国際ヴァイオリンコンクール(フランス)2位受賞。03年プラハの春国際コンクールファイナリストほか国内外のコンクールにて受賞多数。小澤征爾音楽塾、サイトウ・キネン・フェスティバルに参加。桐朋学園大学4年生在学中にN響オーディションに合格、現在NHK交響楽団2nd首席代行奏者を務める。08年12月より一年間アフィニス文化財団の奨学金を得てドイツフライブルグに留学。リサイタルの他、室内楽メンバーとしても活躍中。
倉冨亮太(ヴァイオリン) Ryota Kuratomi, violin
東京藝術大学音楽学部弦楽科を首席で卒業。在学中に福島賞、安宅賞、アカンサス音楽賞、三菱地所賞受賞。同大学修士課程修了。平成25年度優秀学生顕彰大賞受賞。宗次エンジェル基金新進演奏家国内奨学生。公益財団法人 青山財団奨学生。ローム ミュージック ファンデーション2016年度奨学生。全日本学生音楽コンクール東京大会第1位、全国大会第3位。リピッツァー国際コンクール第2位(最高位)、聴衆賞、ソナタ賞、オーケストラ好演賞等の特別賞受賞。在学中にレモンド・カルテットを結成。ザルツブルク=モーツァルト国際室内楽コンクール第2位。これまでに千田成子、清水高師、P.アモイヤル、篠崎史紀各氏に師事。現在、NHK交響楽団ヴァイオリン奏者。
三又治彦(ヴァイオリン) Haruhiko Mimata, violin
宮城県出身。桐朋学園音楽学部演奏学科を優秀な成績で卒業。これまで勅使河原真実、辰巳明子、堀正文の各氏に師事。2005年、ライプツィヒ室内管弦楽団と共演。現在NHK交響楽団ヴァイオリン次席奏者。室内オーケストラARCUS(アルクス)のメンバー。08年にはハマのJACK(現在は特定非営利活動法人)を仲間とともに立ち上げ活動。未来の音楽家支援プロジェクト「金の卵ソリストオーディション」、家族で楽しめる音楽プロジェクト「みなとみらい遊音地」、こどもや障碍者が楽しめる地域コンサート「クリスマスキャロル」等、精力的に音楽コンサートやワークショップを開催している。NPO法人ハマのJACK理事長。
横島礼理(ヴァイオリン)Masamichi Yokoshima, violin
1991年生まれ、東京都出身。5歳よりヴァイオリンを始める。桐朋女子高等学校(共学)、桐朋学園大学を卒業。第62回全日本音楽コンクール東京大会、全国大会1位。併せて兎束賞・東儀賞・日本放送協会賞を受賞。これまでに堀正文、久保良治、飯田芳江、草野玲子の各氏に師事。現在NHK交響楽団ヴァイオリン奏者。
中村翔太郎(ヴィオラ) Shotaro Nakamura, viola
兵庫県三田市出身。4歳よりヴァイオリンを始め、2005年、東京藝術大学附属音楽高校入学を機にヴィオラに転向。これまでにヴィオラを百武由紀、川崎和憲の各氏に師事。第15回コンセール・マロニエ21弦楽器部門第1位、他多数入賞。ベルリンフィルハーモニーにてゲスト出演やウィーンフィルメンバーと室内楽共演、フランスのサント・ヨーロッパ音楽祭に参加するなど国内外で活躍する。東京ジュニアオーケストラソサエティ講師。北鎌倉女子学園非常勤講師。ヴィオラ四重奏団Alto de Campagneメンバー。東京藝術大学卒業、N響アカデミーを経て現在NHK交響楽団次席ヴィオラ奏者。
村松龍(ヴィオラ) Ryo Muramatsu, viola
東京音楽大学付属高等学校を経て同大学卒業。第49回全日本学生音楽コンクール東京大会小学生の部第2位。読売新人演奏会出演。沖縄国際音楽祭、若い人のためのサイトウ・キネン室内楽勉強会、小澤征爾音楽塾オペラ・プロジェクトなどに参加。これまでにヴァイオリンを井上將興、清水高師、久保陽子、ヴィオラを店村眞積、河合訓子の各氏に師事。現在NHK交響楽団次席ヴィオラ奏者。
西山健一(チェロ) Ken'ichi Nishiyama, violoncello
長野市出身。東京藝術大学附属音楽高等学校を経て東京藝術大学卒業。在学中にアカンサス音楽賞受賞。また芸大オーケストラとブロッホの「シェロモ」を共演。東京藝術大学大学院在学中にNHK交響楽団のオーディションに合格。2003年入団。第4回全日本ビバホールチェロコンクール入賞。これまでに河野文昭、菊地知也、マーティン・レーアの各氏に師事。また、05年9月より1年間アフィニス文化財団の研修生としてドイツ・ベルリンにて研鑽を積む。現在NHK交響楽団次席奏者として、また双子の弟(N響コントラバス奏者)とのデュオ「Duo Twins」やピアノトリオ「Schaffen Trio」メンバーとして活躍している。日本大学芸術学部音楽学科非常勤講師。
宮坂拡志(チェロ) Hiroshi Miyasaka, violoncello
東京都出身。桐朋女子高等学校(男女共学)を経て桐朋学園大学音楽学部卒業。カザルスホール主催「プロジェクトQ」、小澤征爾、故ロストロポーヴィチ両氏による「コンサートキャラバン2002、2005」などに出演。2010年、アフィニス文化財団の研修生としてミュンヘン音楽大学へ留学。これまでに木越洋、堤剛、ウェン・シン・ヤンの各氏に師事。N響アカデミーを経て、07年NHK交響楽団入団。N響メンバーによる鶴クァルテット、マティアス・ストリングス、東京チェロアンサンブル、室内オーケストラARCUSなど室内楽でも活躍している。
本間達朗(コントラバス) Tatsuro Honma, contrabass
北海道札幌市出身。桐朋学園大学を首席で卒業。卒業時、皇居内桃華学堂にて御前演奏を行う。2008年、NHK交響楽団に入団。14年、文化庁新進芸術家海外派遣員としてウィーンに留学。第7回日本演奏家コンクール第1位、第18回宝塚ベガ音楽コンクール第3位受賞。これまでに、藤澤光雄、西田直文、Herbert Mayrの各氏に師事。桐朋学園大学非常勤講師。
梶川真歩(フルート) Maho Kajikawa, flute
愛知県立明和高等学校、東京藝術大学、パリ・エコールノルマル音楽院、パリ地方音楽院を卒業。コンクールジュヌフルーティスト1位(仏)大阪国際室内楽コンクール3位、東京音楽コンクール3位、日本音楽コンクール入選等、多数コンクールで入賞。東京藝術大学時代から続けるアンサンブルミクスト木管五重奏団では大阪国際室内楽コンクール3位を受賞。(日本人過去最高位)財団法人地域創造アウトリーチフォーラムに参加。東京文化会館「上野deクラシック」Hakuju Hall「スーパー・リクライニング・コンサート」等ホール主催公演に出演。アンサンブルミクスト木管五重奏団よりCD「ミクストノート」を発売中。現在NHK交響楽団フルート奏者、桐朋学園大学、愛知県立芸術大学非常勤講師。
𠮷村結実(オーボエ) Yumi Yoshimura, oboe
東京音楽大学、パリ地方音楽院を卒業。第9回東京音楽コンクール第3位、第10回東京音楽大学コンクール第1位、第82回日本音楽コンクール第1位受賞。ソリストとして日本センチュリー交響楽団、東京フィルハーモニー交響楽団などと共演。オーボエを高山郁子、宮本文昭、古部賢一、ノラ・シスモンディの各氏に、イングリッシュホルンをクリストフ・グランデル氏に師事。兵庫芸術文化センター管弦楽団を経て、現在NHK交響楽団首席オーボエ奏者。
松本健司(クラリネット) Kenji Matsumoto, clarinet
パリ国立高等音楽院クラリネット科をレオン・ルブラン特別賞を得て卒業し本格的な演奏活動を始める。第6回日本木管コンクール、第4回日本クラリネットコンクール、第22回トゥーロン国際音楽コンクールで上位入賞後、2002年にNHK交響楽団に入団。現在、首席クラリネット奏者を務める。また、室内オーケストラARCUS、トリオ・サンクァンシュのメンバーとしても活躍する他、洗足学園音楽大学と東京音楽大学で後進の指導にあたっている。
宇賀神広宣(ファゴット) Hironori Ugajin, fagotto
東京音楽大学付属高校、同大学卒業。ファゴットを霧生吉秀、菅原眸の両氏に、室内楽を植村泰一、中野真理、安原理喜の各氏に師事。東京文化会館新進演奏会デビューコンサートオーディションに合格。延原武春指揮の大阪フィルハーモニー交響楽団とモーツァルトのファゴット協奏曲を、マレク・ヤノフスキ指揮のNHK交響楽団とヒンデミットの木管楽器とハープの為の協奏曲を共演。マイスターミュージック社からCD「DUETTINO」をリリースしている。セントラル愛知交響楽団、大阪フィルハーモニー交響楽団を経て、現在NHK交響楽団首席ファゴット奏者。
福川伸陽(ホルン) Nobuaki Fukukawa, horn
NHK交響楽団首席奏者。第77回日本音楽コンクールホルン部門第1位受賞。ソリストとして、パドヴァ・ヴェネト管弦楽団、京都市交響楽団、日本フィルハーモニー交響楽団、東京フィルハーモニー交響楽団、大阪交響楽団、横浜シンフォニエッタ、兵庫芸術文化センター管弦楽団他と共演。ロンドンのウィグモアホールをはじめ、ロサンゼルスやブラジル、北京などでリサイタルをするなど、世界各地から数多く招かれており、「la Biennale di Venezia」「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン」「東京・春・音楽祭」などをはじめとする音楽祭にもソリスト・室内楽奏者として出演を重ねる。
早川りさこ(ハープ) Risako Hayakawa, harp
東京藝術大学卒業後、第3回日本ハープコンクール、及び第2回アルピスタ・ルドヴィコ・スペイン国際ハープコンクールで優勝。近現代作曲家の初演も数多く、ヒンデミット「木管楽器、ハープとオーケストラのための協奏曲」アルウィン「ハープ協奏曲」、リーバーマン「フルートとハープの為の協奏曲」の日本初演を行う。2013年には、グラミー賞及びアカデミー賞受賞の作曲家タン・ドゥン氏の新作『13のマイクロフィルムとハープの為の協奏曲』を作曲者自身の指揮でNHK交響楽団と世界初演した。(NHK交響楽団、フィラデルフィア管弦楽団、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団の共同委嘱作品)
共催:奥渋クラシック
後援:在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ日本