TRAGIC TRILOGYトラジック・トリロジーⅡ 「トスカ」 (全3幕)

登場人物3人でオペラの核心に迫る

全席指定:7,000円(税込)
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城宏憲、青木エマ、大西宇宙©北山宏一

声楽にふさわしい音響空間として定評があるHakuju Hallが名作オペラの魅力をギュッと凝縮してお届けするシリーズ「TRAGIC TRILOGY」(トラジック・トリロジー)、つまり「悲劇三部作」。代表的なイタリアオペラより第1回はヴェルディの『椿姫』全3幕を上演し好評を博しました。そして今回はプッチーニの『トスカ』全幕を上演、次回は『蝶々夫人』と続きます。オペラをホームに活躍を続ける田尾下哲が演出と脚本を手掛け、作品原作の設定を活かし新たな視点から大胆に構成、原語での上演ですが日本語の台詞を交えながら、単なるハイライト上演にとどめず、登場人物の心の機微を音楽で表現し名作の核心に迫ります。一方、指揮者の園田隆一郎がその音楽面での構成を行い、音楽監督だけでなくピアノで出演いたします。嫉妬深く、感情豊かな歌姫トスカをソプラノの青木エマ、その恋人、画家のカヴァラドッシをテノールの城宏憲、冷酷なローマの警視総監スカルピアをバリトンの大西宇宙が演じます。第1幕カヴァラドッシのアリア「妙なる調和」、第2幕トスカのアリア「歌に生き、愛に生き」、第3幕カヴァラドッシのアリア「星は光りぬ」と名曲揃い、そして第2幕のトスカとスカルピアの二重唱は数あるオペラの中でも最も迫力ある場面のひとつと言われます。新世代を代表する人気声楽家がシリーズ全作品を通して主役を演じるのも見どころの一つ。歌い手3人が3作品それぞれで多彩な魅力を発揮し、ホールを音楽による劇空間に創り変えます。

※今後の予定:第3回(2023年)プッチーニ:歌劇「蝶々夫人」 全2幕

朝日カルチャーセンター新宿教室との提携講座
プッチーニ「トスカ」 誰にとっての悲劇なのか
日程:9/15(木)16:00~17:30
会場:朝日カルチャーセンター新宿教室
講師:田尾下哲(演出/脚本)、城宏憲(テノール)、横山希(ピアノ)

出演

【出演】
青木エマ(トスカ)
城宏憲(カヴァラドッシ)
大西宇宙(スカルピア)

園田隆一郎(音楽監督 / ピアノ)
田尾下哲(演出 / 脚本)

横山希(稽古ピアノ)

プログラム

プッチーニ:歌劇「トスカ」 全3幕

プロフィール

青木エマ(ソプラノ) Emma Aoki, soprano

国立音楽大学声楽学科卒業。二期会オペラ研修所51期マスタークラス修了。修了時に優秀賞受賞。第24回ソレイユ新人コンクール入賞、第12回日本演奏家コンクール最高位受賞。2013年東京二期会『こうもり』でオルロフスキーに抜擢され、颯爽とした舞台姿と堅実な歌唱で大きな注目を集める。その後も東京二期会『ドン・カルロ』テバルド、同『チャールダーシュの女王』シュターズィ、『フィガロの結婚』(宮本亞門演出)ケルビーノ、再び『こうもり』(A・ホモキ演出)オルロフスキー、神奈川県民『ヘンゼルとグレーテル』ヘンゼルと立て続けに出演。西本智実プロデュース『蝶々夫人』ではタイトルロールを京都南座、新橋演舞場で演じ、恵まれた容姿に加え抒情性に満ちた演唱で好評を博した他、『トスカ』、『ラ・ボエーム』、『カルメン』の各タイトルロール、『カルメン』ミカエラ役等で観客を魅了。さらに昨年は、田尾下哲による新演出「マタイ受難曲」や、同氏による脚本・再構成で注目を集めたHakuju Hall “TRAGIC TRILOGY Ⅰ”『椿姫』ヴィオレッタなど話題の公演に出演、好評を博した。また、広い音域とクラシックバレエの素養を活かしたダンスシーンにも定評があり、ヒロイン役、ズボン役いずれにおいても高い評価を得ている。コンサートでも「第九」等のソリストとして主要オーケストラと共演しており、『オペラ座の怪人』や『レ・ミゼラブル』などミュージカルの分野にも携わるなど、今後益々の活躍が期待されている。二期会会員。

青木エマ
©  北山宏一

城宏憲(テノール) Hironori Jo, tenor

リリコ・スピントの声質とドラマを的確に体現する演技力を持ち合わせ、国内のオペラを中心に活躍するテノール。昨年は東京・春・音楽祭でのリッカルド・ムーティ指揮『マクベス』マルコムをはじめ、東京二期会「レクイエム(G.ヴェルディ)」及び田尾下哲演出「マタイ受難曲」におけるテノール・ソロ、同氏による脚本・再構成で注目を集めたHakuju Hall “TRAGIC TRILOGY Ⅰ”『椿姫』アルフレードなど話題の公演に出演。本年1月、新国立劇場『さまよえるオランダ人』では外国人招聘歌手に代わりエリックで出演し、ワーグナー・ロール・デビューを飾る。東京藝術大学卒業。新国立劇場オペラ研修所修了。平成22年度文化庁新進芸術家海外研修制度にてイタリアへ留学。サイトウ・キネン・フェスティバル松本20周年記念スペシャルコンサート「合唱幻想曲」で帰国後ソリスト・デビュー。東京二期会へは、2016年『イル・トロヴァトーレ』表題役マンリーコでデビュー。その後、17年同『トスカ』カヴァラドッシ、18年グランドオペラ共同制作『アイーダ』ラダメス、19年グランドオペラ共同制作『カルメン』ドン・ホセ、20年東京二期会『椿姫』アルフレードなど、大舞台への出演を重ねる。近年は、テレビ朝日「題名のない音楽会」、NHK「クラシックTV」にも出演するなどメディアへの登場も増えている。本年9月には東京二期会『蝶々夫人』(栗山昌良演出)ピンカートン、11月日生劇場『ランメルモールのルチア』(田尾下哲演出)エドガルドで出演予定。これまでに、第84回日本音楽コンクール声楽部門第1位並びに岩谷賞(聴衆賞)、平成28年度岐阜県芸術文化奨励賞、第8回静岡国際オペラコンクール三浦環特別賞、令和二年関市民特別奨励賞(岐阜県)を受賞。二期会会員。

城宏憲
©  北山宏一

大西宇宙(バリトン) Takaoki Onishi, baritone

武蔵野音楽大学・大学院、ジュリアード音楽院を卒業。シカゴ・リリック歌劇場にて研鑽。セイジ・オザワ松本フェスティバルにてルイージ指揮『エフゲニー・オネーギン』にて日本オペラデビュー。P.ヤルヴ指揮NHK交響楽団『フィデリオ』、鈴木優人指揮 バッハ・コレギウム・ジャパン『リナルド』及び読売日本交響楽団『電話』(調布国際音楽祭)、沼尻竜典指揮 びわ湖ホール『ローエングリン』、城谷正博指揮 まつもと市民オペラ『海と山猫』(2022年世界初演)、G.デスピノーザ指揮 新国立劇場『愛の妙薬』等に出演。海外オペラでは、ノースカロライナ歌劇場の原田慶太楼指揮『カルメン』『道化師』、アーサー・フェイガン指揮『フィデリオ』、ヒューストン・グランド・オペラではキム・ウンソン指揮『トゥーランドット』に出演。また、カーネギーホールにてニューヨーク・オラトリオ協会のシベリウス「クレルヴォ」交響曲、「ドイツ・レクイエム」に出演。日本ではプレトニョフ指揮ロシア・ナショナル管弦楽団『イオランタ』(演奏会形式)、高関健指揮 京都市交響楽団「戦争レクイエム」、飯森範親指揮いずみシンフォニエッタ大阪と「大地の歌」(川島素晴編)の初演、ツェムリンスキー「抒情交響曲」、原田慶太楼指揮東京交響楽団とヴォーン・ウィリアムズ「海の交響曲」、鈴木雅明指揮バッハ・コレギウム・ジャパン「第九」「メサイア」、田尾下哲演出「マタイ受難曲」、尾高忠明指揮NHK交響楽団「第九」等に出演し、幅広いレパートリーで活躍している。第30回五島記念文化賞 オペラ新人賞、第30回日本製鉄音楽賞フレッシュアーティスト賞を受賞。

大西宇宙
© 北山宏一

園田隆一郎(音楽監督/ピアノ) Ryuichiro Sonoda, music director / piano

ボローニャ歌劇場、トリエステ歌劇場などを指揮し、国際的な活動を展開する気鋭の指揮者。オペラ、シンフォニーの両分野で活躍する指揮者の一人である。 2006年、シエナのキジアーナ夏季音楽週間『トスカ』を指揮してデビュー。翌年、藤原歌劇団『ラ・ボエーム』を指揮して日本デ ビューを果たす。同年夏にはペーザロのロッシーニ・オペラ・フェスティバル『ランスへの旅』を指揮し、その後もカターニアのベッリーニ大劇場、ジェノヴァ歌劇場、フランダース・オペラをはじめ国内外のオペラへの出演やオーケストラとの共演を重ねている。また、砂川涼子、中村恵理、藤木大地、笛田博昭ほか数々の歌手とのコンサートにおいて共演ピアニストとしても評価が高い。2021年は、ロームシアター京都開館5周年記念事業パフォーマティブコンサート、日生劇場『ラ・ボエーム』をはじめ、びわ湖ホール『つばめ』、日本フィル定期演奏会などのオペラ公演やオーケストラ演奏会に出演、いずれも絶賛を博す。2022年は、NHKナゴヤニューイヤーコンサートをはじめ、びわ湖ホール『ファルスタッフ』、大阪国際フェスティバル『泥棒かささぎ』、北海道二期会『皇帝ティトの慈悲』、大阪交響楽団名曲コンサートなどに出演が予定されている。東京藝術大学音楽学部指揮科、同大学大学院を修了。遠藤雅古、佐藤功太郎、ジェイムズ・ロックハートの各氏に師事。その後、イタリア、シエナのキジアーナ音楽院にてジャンルイジ・ジェルメッティ氏に師事。2002年よりローマに留学。ペーザロでロッシーニの権威アルベルト・ゼッダ氏に師事したのをきっかけに、ヨーロッパ各地で数々の作品を学ぶ。2004年シエナ・ロータリークラブ カルロ・コルシーニ音楽賞、2005年第16回五島記念文化賞オペラ新人賞、2017年度第16回齋藤秀雄メモリアル基金賞を受賞。藤沢市民オペラ芸術監督。

園田隆一郎
© Fabio Parenzan

田尾下哲(演出/脚本) Tetsu Taoshita, director /dialogue by

1972年兵庫生まれ、横浜育ち。第20回五島記念文化賞オペラ新人賞受賞。ドイツ人演出家ミヒャエル・ハンペに西洋演劇、演出を学ぶ。2000年から演出家として活動。03年から09年まで新国立劇場に所属し、オペラ・チーフ演出スタッフを務めた。09年、チューリヒ歌劇場『カヴァレリア・ルスティカーナ/道化師』で、共同演出・振付を担当しヨーロッパデビュー。近年の演出作はオペラでは、共同オペラ『カルメン』、日生劇場『ルチア』、神奈川県民ホール『金閣寺』、あいちトリエンナーレ『蝶々夫人』、二期会『カヴァレリア/道化師』、一柳慧作曲『ハーメルンの笛吹き男』、宮川彬良作曲『ブラック・ジャック』、ミュージカルでは、宮川彬良作曲『ナイン・テイルズ』、ホリプロ『ボニー&クライド』、芝居では、平幹二朗主演『王女メディア』、『ダンガンロンパ THE STAGE 2016』、『プライヴェート・リハーサル』、『ベアトリーチェ・チェンチの肖像』、ノンバーバルショー京都SUSHI劇場、歌舞伎『雪蛍恋乃滝』などがある。今後もオペラ、ミュージカル、芝居の演出の他、海外での劇作が控えている。

田尾下哲
© 福里幸夫

 

後援:イタリア文化会館
協力:朝日カルチャーセンター新宿教室