石上真由子&中恵菜&佐藤晴真
ソロ、アンサンブルなどでそれぞれに実績がある若手実力派、ヴァイオリンの石上真由子、ヴィオラの中恵菜、チェロの佐藤晴真が再びトリオに挑みます。2023年1月のリクライニング・コンサートで、この3人が初めてトリオを組み弦楽トリオの魅力を聴かせてくれました。今回はしっかりと弦楽トリオの世界に浸っていただけるプログラムです。前半は新しい時代を拓くきっかけになった作品に取り組みます。まず、新ウィーン楽派の扉を開いたシェーンベルクが十二音技法で完成させた唯一の弦楽三重奏曲 op.45と、後に続くウェーベルンが伝統的な楽式との融和を試みたop.20です。後半は遡る事100年、ウィーン楽派として新境地を拓いた若き日のシューベルト、ベートーヴェンが、弦楽三重奏としてごく初期に作曲した作品をお届けいたします。
出演
石上真由子(ヴァイオリン) 中恵菜(ヴィオラ) 佐藤晴真(チェロ)
プログラム
A.ウェーベルン:弦楽三重奏曲 op.20
A.Webern : String Trio op.20
A.シェーンベルク:弦楽三重奏曲 op.45
A.Schonberg : String Trio op.45
F.シューベルト:弦楽三重奏曲 第1番 変ロ長調 D471
F.Schubert : String Trio No.1 in B♭ major D471
L.v.ベートーヴェン:弦楽三重奏曲 第1番 変ホ長調 op.3
L.v.Beethoven : String Trio No.1 in E♭ major op.3
プロフィール
石上真由子(ヴァイオリン) Mayuko Ishigami, violin
5歳からヴァイオリンを始め、8歳の時にローマ国際音楽祭に招待される。高校2年生で第77回日本音楽コンクール第2位、併せて聴衆賞及びE・ナカミチ賞受賞。第7回ルーマニア国際音楽コンクール弦楽部門第1位、全部門最優秀賞及びコンチェルトデビュー賞受賞。第5回宗次エンジェルヴァイオリンコンクール第4位受賞。第14回チェコ音楽コンクールヴァイオリン部門第1位受賞。2017年9月バルトークコンクールにて特別賞受賞。題名のない音楽会、NHKクラシック音楽館、NHK-FM名曲リサイタルやリサイタル・ノヴァ、NHK-FM「ブラボー!オーケストラ」等に出演。NHKテレビではドキュメンタリーや、東京交響楽団、大阪フィルハーモニー交響楽団との共演も放送された。東京交響楽団、東京都響交響楽団、読売日本交響楽団、日本フィルハーモニー交響楽団、京都市交響楽団、仙台フィルハーモニー管弦楽団、大阪交響楽団、大阪フィルハーモニー交響楽団、ブラショフ国立交響楽団、関西フィルハーモニー管弦楽団、東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団、旧 東京ニューシティ管弦楽団(現 パシフィックフィルハーモニア東京)、セントラル愛知交響楽団、愛知室内オーケストラ、山形交響楽団など、国内外で多数のオーケストラと共演。Charlottesville Chamber Music Festival(アメリカ)・Festival Academy Budapest(ハンガリー)・Elba Isola Musicale d'Europa(イタリア)、Lobero Theatre Chamber Music Project(アメリカ)など、欧米各地の音楽祭・演奏会に出演。ソロ活動と共に、京都市交響楽団や大阪フィルハーモニー交響楽団、日本センチュリー交響楽団、愛知室内オーケストラ、オーケストラ・アンサンブル金沢等に客演首席として出演するほか、長岡京室内アンサンブル、アンサンブル九条山のメンバーとしても活躍している。自らが主宰するEnsemble Amoibeシリーズ(http://www.ensembleamoibe.com)で室内楽公演をプロデュースし、京都・大阪・東京各地で公演を行っている。Music Dialogueアーティスト。CHANEL Pygmalion Days室内楽アーティスト。京都コンサートホール第1期登録アーティスト。令和2-4年度 公共ホール音楽活性化事業登録アーティスト。令和元年度 京都市芸術新人賞受賞。アンサンブル九条山のメンバーとして2019年度音楽クリティック・クラブ賞 奨励賞受賞。令和元年度 大阪文化祭賞奨励賞受賞。2019年度第29回青山音楽賞 青山賞受賞。2021年の活動に対し、2021年度音楽クリティック・クラブ賞 奨励賞受賞。19年1月、日本コロムビアOpus OneレーベルよりCD「ヤナーチェク:ヴァイオリン・ソナタ」(レコード芸術準特選盤)をリリース。同年9月にリリースの「ラヴェル:ツィガーヌ」(東京ユヴェントスフィルハーモニー・坂入健司郎指揮)もALTUSレーベルより好評発売中。22年6月に日本コロムビアより2枚目となるCD「ブラームス:ピアノとヴァイオリンのためのソナタ第1番」(ピアノ:鈴木優人)をDENONレーベルよりリリース、レコード芸術誌にて特選盤に選ばれた。23年1月、藤堂顕一郎音楽褒賞基金 第42回 藤堂音楽賞を受賞。22年10月に出演したフィリップ・グラス作曲『浜辺のアインシュタイン』(ザ・フェニックスホール主催)公演が令和4年度 文化庁芸術祭大賞を受賞。
中恵菜(ヴィオラ) Meguna Naka, viola
1993年京都府出身。桐朋学園女子高等学校音楽科を経て、桐朋学園大学を卒業。ハンス・アイスラー音楽大学ベルリンマスター課程修了。カルテット・アマービレのヴィオラ奏者として、第65回ARDミュンヘン国際音楽コンクール弦楽四重奏部門第3位に入賞、2019年ニューヨークで開催されたYCA国際オーディションにて優勝、その他多数優勝。第22回ホテルオークラ音楽賞受賞。これまでに、ゆらぎの里ヴィオラマスタークラス、ヴィオラスペース、IMUSE Music Festival in Enghien、MMCJ、プロジェクトQ、霧島国際音楽祭、ミュージック・アカデミーinみやざき等で研鑽を積む。テレビ朝日『題名のない音楽会』、NHK-FM『リサイタル・パッシオ』、東京・春・音楽祭、ヴィオラスペース、宮崎国際音楽祭、霧島国際音楽祭、北九州国際音楽祭、その他多数出演。「第5回次代へ伝えたい名曲 今井信子ヴィオラ・リサイタル」にて、今井信子氏と共演。元新日本フィルハーモニー交響楽団首席奏者。CHANEL Pygmalion Days室内楽アーティスト。Music Dialogueアーティスト。上原ひろみザ・ピアノ・クインテットメンバー。これまでにヴァイオリンを久保良治、ヴィオラを佐々木亮、ヴァルター・キュスナーの各氏に師事。使用楽器は宗次コレクションより特別に貸与されたMontagnana。2023年11月東京オペラシティ リサイタルシリーズ B→Cに出演。
佐藤晴真(チェロ) Haruma Sato,violoncello
現在、その将来が最も期待される気鋭のチェロ奏者。2019年、長い伝統と権威を誇るミュンヘン国際音楽コンクール チェロ部門において日本人として初めて優勝して、一躍国際的に注目を集めた。18年には、ルトスワフスキ国際チェロ・コンクールにおいて第1位および特別賞を受賞している。ほかにも泉の森ジュニア チェロ・コンクール金賞、全日本学生音楽コンクール第1位および日本放送協会賞、日本音楽コンクール第1位および徳永賞・黒柳賞、ドメニコ・ガブリエリ・チェロコンクール第1位、アリオン桐朋音楽賞など、多数の受賞歴を誇る。バイエルン放送響をはじめ国内外のオーケストラと共演を重ねており、室内楽公演などにも出演して好評を博している。テレビ、ラジオ番組にもたびたび出演。18年、ワルシャワにて「ショパンと彼のヨーロッパ国際音楽祭」に出演。19年には、本格デビューとなるリサイタル公演を成功裡に終える。20年11月には、名門ドイツ・グラモフォンよりデビューアルバムとなる『The Senses~ブラームス作品集~』をリリースし、第13回CDショップ大賞2021クラシック賞を受賞。21年11月には、セカンド・アルバム『SOUVENIR~ドビュッシー&フランク作品集』をリリース。23年4月には待望のサード・アルバム『歌の翼に~メンデルスゾーン作品集』をリリースし、発売当初より話題を集めている。これまでに、林良一、山崎伸子、中木健二の各氏に師事。現在は、ベルリン芸術大学にてイェンス=ペーター・マインツ氏に師事している。15年東京都北区民文化奨励賞受賞。15年ヤマハ音楽振興財団奨学生。16年度東京藝術大学宗次特待奨学生。18年ロームミュージックファンデーション奨学生。江副記念リクルート財団第52回奨学生。20年、音楽芸術文化の発展に貢献し、将来一層の活躍が期待される若手チェリストに贈られる、第18回齋藤秀雄メモリアル基金賞、第30回出光音楽賞を受賞。21年度文化庁長官表彰。22年、第32 回日本製鉄音楽賞受賞。使用楽器は宗次コレクションより貸与されたE.ロッカ1903年。
主催:Hakuju Hall / 株式会社 白寿生科学研究所