渡辺玲子 プロデュース レクチャーコンサート vol.9
知る、聴く、喜び ~時代を彩る名曲とともに~
スペイン音楽の引力
知的好奇心を刺激する、体が “知る、聴く、喜ぶ” 新体験!世界的ヴァイオリニスト渡辺玲子によるレクチャーコンサート。楽譜に記された音符、音型、調性―その背景には、作曲家が意図した隠されたメッセージがあるはず ?! 一見難しいと感じるようなクラシックの名曲の数々を、ピアニスト江口玲とともに演奏家の視点から紐解いていきます。
今回は「スペイン音楽の引力」がテーマです。古くから様々な国の人々との関わりによって、他国からの影響を受け発展を遂げてきたスペイン音楽ですが、舞踊的作品が多くあり、今回はファリャ、グラナドス、アルベニス、ラヴェルのそれぞれ個性豊かな作品を取り上げます。またコレッリ、トゥリーナ、ロドリーゴのヴァイオリン・ソナタを演奏、これら芸術作品との両面から奥深いスペイン音楽の魅力に迫ります。
演奏活動だけでなく、国際教養大学特任教授として、音楽専攻ではない学生も対象に英語による集中講義を行うなど、独自な活動も注目されている渡辺と、ピアノのヴィルトゥオーゾ江口の説得力あるトークが毎回好評を博しています。聴きごたえのある演奏と共に魅力あるトークもお楽しみください。
出演
渡辺玲子(ヴァイオリン) 江口玲(ピアノ)
プログラム
第1部 舞踏、多様性の魅力
A.コレッリ:ヴァイオリン・ソナタ ニ短調 op.5-12 「ラ・フォリア」(短縮版)
A.Corelli : Violin Sonata in d minor op.5-12 ‘La Folia’
M.ファリャ(P.コハンスキ編):「スペイン民謡組曲」 より
M. de Falla (arr. P.Kochanski) : from Suite Populaire Espagnole
E.グラナドス(F. クライスラー編):「スペイン舞曲集」 op.37 より 第5曲 ホ短調 “アンダルーサ”
E.Granados (arr. F.Kreisler) : No.5 in e minor “Andaluza” from ‘Spanish Dance’ op.37
I.アルベニス(L.ゴドフスキ編):「スペイン」 op.165より 第2曲 ニ長調 “タンゴ”(ピアノ独奏版)
I. Albéniz (arr. L.Godowsky) : No.2 in D major “Tango” from ‘España’ op.165
M.ラヴェル:ハバネラ形式の小品
M.Ravel : Pièce en Forme de Habanera
J.トゥリーナ:ヴァイオリン・ソナタ 第2番 op.82「スペイン風」
J. Turina : Violin Sonata No.2 op.82 ‘Spanish’
第2部 器楽の名作、サラサーテとロドリーゴ
J.ロドリーゴ:ソナタ・ピンパンテ
J.Rodrigo : Sonata Pimpante
P.サラサーテ:ツィゴイネルワイゼン op. 20
P.Sarasate : Zigeunerweisen op. 20
プロフィール
渡辺玲子(ヴァイオリン) Reiko Watanabe, violin
超絶的なテクニック、玲瓏で知的な音楽性、切れ味鋭い官能性とその広いレパートリーで世界のヴァイオリン界をリードする逸材。1984年ヴィオッティ、86年にパガニーニ両国際コンクールで最高位を受賞。国内の主要オーケストラはもとより、ワシントン・ナショナル響、ロサンゼルス・フィル、フィルハーモニア管、BBC響、ウィーン・トーンキュンストラー管、ロシア・ナショナル管、バンベルク響等と共演。中でもシノーポリ指揮ドレスデン・シュターツカペレ、サンクトペテルブルク響との共演はCDもリリースされ、大好評を博した。近年は、バレエとの共演や現代作品の初演、青少年のためのレクチャーコンサート、ラジオのパーソナリティーを務めるなど、教育活動や音楽の魅力を広く伝える活動にも取り組んでいる。第35回エクソン・モービル音楽賞奨励賞受賞。18年には世界で活躍する女性に与えられる「リコグニション・アウォード2018」を受賞。国際教養大学特任教授。
公式ホームページ:http://www.reikowatanabe.com/
江口玲(ピアノ) Akira Eguchi, piano
東京藝術大学附属音楽高校を経て東京藝術大学音楽学部作曲科を卒業したのちジュリアード音楽院のピアノ科大学院修士課程、及びプロフェッショナルスタディーを修了。現在、欧米及び日本をはじめとするアジア各国でのリサイタルや室内楽、協奏曲等で活躍している他、ギル・シャハム、竹澤恭子、アン・アキコ・マイヤース等、数多くのヴァイオリニストとたちと共演している。また、レコーディングでも数々の作品をリリースし高い評価を得ている。最新作はラフマニノフの神髄を描きだした「ラフマニノフⅡ」(NYSクラシックス)。レコード芸術2022年10月号で特選盤に選出された。11年5月までニューヨーク市立大学ブルックリン校にて教鞭を執る。洗足学園音楽大学大学院客員教授、東京藝術大学ピアノ科教授。現在もニューヨークと日本を行き来して演奏活動を行っている。
主催:Hakuju Hall / 株式会社 白寿生科学研究所