ヴィオラ・コレクション
2024年、Hakuju HallではNHK交響楽団首席ヴィオラ奏者の村上淳一郎とともに、ヴィオラ奏者を主軸にヴィオラの魅力を余すことなく集めて紹介する新シリーズ「ヴィオラ・コレクション」を始動いたします。出演は村上のほか、日本フィルハーモニー交響楽団ヴィオラ客演首席奏者の安達真理、カルテット・アマービレをはじめ数々のアンサンブルで活躍中の中恵菜。そして若手メンバーとしてレグルス・クァルテットの山本周が加わり、野平一郎編曲、J.S.バッハの「シャコンヌ」、W.A.モーツァルトの歌劇「魔笛」よりヴィオラ四重奏版、また林そよか編曲のヴィオラ四重奏による映画音楽をお届けいたします。ヴィオラの魅力について、「ヴァイオリンとチェロの間(あいだ)の世界に位置するヴィオラは、他のあらゆる間(あいだ)と似ています。昼と夜の間、陸と海の間、男と女の間、善と悪の間、生と死の間。…この神秘性」であると語る村上。初回は異世代のメンバーとともに、ヴィオラ二重奏、四重奏と、その魅力をじっくりとご堪能いただけるプログラムです。どうぞご期待ください。
出演
村上淳一郎、安達真理、中恵菜、山本周(以上、ヴィオラ)
プログラム
J.S.バッハ(野平一郎編):シャコンヌ ~4つのヴィオラのための~
W.A.モーツァルト:歌劇「魔笛」より ~ヴィオラ四重奏版~
B.バルトーク:44のヴァイオリン二重奏曲 ~ヴィオラ二重奏~
F.ブリッジ:2つのヴィオラのためのラメント H.101a
林そよか編:ヴィオラ四重奏による映画音楽
プロフィール
村上淳一郎(ヴィオラ) Junichiro Murakami, viola
桐朋学園にてヴィオラを店村眞積氏、室内楽を山崎伸子、ゴールドベルク山根美代子の各氏に師事。2003年より文化庁新進芸術家海外派遣員としてイタリア、フィレンツェに留学。ケルビーニ音楽院にてヴィオラをアウグスト・ヴィスマーラ氏に師事。トリエステ国際コンクール第1位(イタリア,トリエステ)、当時のイタリア大統領チャンピ氏より金メダルを授与される他、イタリア全土、ヨーロッパ各地で約50回のコンサートを提供される。ヴィットリオ・グイ国際コンクール第1位(イタリア,フィレンツェ)。09年、イタリアからドイツに移りケルン放送交響楽団ソロヴィオリストに就任、ゲヴァントハウス管弦楽団、バイエルン放送交響楽団、バンベルク交響楽団等で客演首席奏者として出演の他、ヨーロッパ各地の音楽祭で室内楽奏者や独奏者として出演。21年10月よりNHK交響楽団首席ヴィオラ奏者。
安達真理(ヴィオラ) Mari Adachi, viola
日本フィルハーモニー交響楽団ヴィオラ客演首席奏者。ソリスト、室内楽奏者としても様々な領域で活躍している。 2019年に若手音楽家の登竜門として知られるリサイタル・シリーズ、東京オペラシティ文化財団主催「B→C」に出演。その後もヴィオラ・リサイタルを多数開催し、コンセプトを大事にするユニークなプログラミングに定評がある。「MARI ADACHI presents 聖なる子守歌 (2021)」(Hakuju Hall)、「MARI ADACHI presents 武満徹×シキ・ゲン (2022)」(MUSICASA) など、公演の企画・主催も行う。 録音作品は「Winterreise」(ART UNION 2018) 、「J.S.バッハ 組曲&パルティータ」(T-TOC RECORDS 2021) 「MY DEAR」(Pourquoi Label 2022) をリリース。 桐朋学園大学卒業、ウィーン国立音楽大学室内楽科を経てローザンヌ高等音楽院ソリスト修士課程修了 (卒業試験でローザンヌ室内管弦楽団と共演) と国内外で研鑽を積み、ヴァイオリンを篠崎功子、ヴィオラを店村眞積、ジークフリート・フューリンガー、ギラッド・カルニ、今井信子、室内楽をヨハネス・マイスルの各氏に師事。また、小澤征爾音楽塾生、N響アカデミー生としてオーケストラ経験を積んだ。在学中からCamerata de Lausanne (現 CameratAmoyal) のメンバーとしてピエール・アモイヤル氏と共にヨーロッパを中心に各地で演奏。2013年よりインスブルック交響楽団副首席奏者を2年間務め、14年バンベルク交響楽団に首席として客演。16年よりパーヴォ・ヤルヴィ氏率いるエストニア・フェスティバル管弦楽団のメンバーとして、パルヌ音楽祭、BBCプロムス公演、ヨーロッパツアー、CDのレコーディング等に参加。19年の来日ツアーでは、各地で行われた全てのプレコンサートにおいて五嶋みどり氏とモーツァルトの二重奏曲を披露した。 テレビ朝日『題名のない音楽会』などのメディア出演のほか、19年には熊本城ホール開業記念公演で坂本龍一、藤原真理の各氏とピアノ・トリオを演奏し、その模様はNHK-BSプレミアムで放送され話題となった。 アミティ・カルテットとして22年よりバルトークの弦楽四重奏曲全曲演奏会チクルス、DSCH弦楽四重奏団としてショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲全曲演奏会チクルスを開始。 坂東祐大氏率いるEnsemble FOVEメンバーとしてオリジナルのアートプロジェクトに参加するほか、ドラマ『大豆田とわ子と三人の元夫』、映画『竜とそばかすの姫』、米津玄師、宇多田ヒカル各氏の楽曲等レコーディングに参加。
中恵菜(ヴィオラ) Meguna Naka, viola
1993年京都府出身。桐朋学園女子高等学校音楽科を経て、桐朋学園大学を卒業。ハンス・アイスラー音楽大学ベルリンマスター課程修了。カルテット・アマービレのヴィオラ奏者として、第65回ARDミュンヘン国際音楽コンクール弦楽四重奏部門第3位に入賞、2019年ニューヨークで開催されたYCA国際オーディションにて優勝、その他多数優勝。第22回ホテルオークラ音楽賞受賞。これまでに、ゆらぎの里ヴィオラマスタークラス、ヴィオラスペース、IMUSE Music Festival in Enghien、MMCJ、プロジェクトQ、霧島国際音楽祭、ミュージック・アカデミーinみやざき等で研鑽を積む。テレビ朝日『題名のない音楽会』、NHK-FM『リサイタル・パッシオ』、東京・春・音楽祭、ヴィオラスペース、宮崎国際音楽祭、霧島国際音楽祭、北九州国際音楽祭、その他多数出演。「第5回次代へ伝えたい名曲 今井信子ヴィオラ・リサイタル」にて、今井信子氏と共演。元新日本フィルハーモニー交響楽団首席奏者。CHANEL Pygmalion Days室内楽アーティスト。Music Dialogueアーティスト。上原ひろみザ・ピアノ・クインテットメンバー。これまでにヴァイオリンを久保良治、ヴィオラを佐々木亮、ヴァルター・キュスナーの各氏に師事。使用楽器は宗次コレクションより特別に貸与されたMontagnana。2023年11月東京オペラシティ リサイタルシリーズ B→Cに出演。
山本周(ヴィオラ) Shu Yamamoto, viola
3歳よりヴァイオリンを、18歳よりヴィオラをはじめる。桐朋女子高等学校音楽科(男女共学)、桐朋学園大学を経て同研究科修了。室内楽、オーケストラ奏者として国際音楽祭NIPPON、武生国際音楽祭、東京・春・音楽祭や宮崎国際音楽祭等の国内の主要な音楽祭に出演。また首席奏者として日本センチュリー交響楽団などに客演。これまでにヴァイオリンを森川ちひろ、徳永二男の各氏に、ヴィオラを佐々木亮氏に師事。
主催:Hakuju Hall / 株式会社 白寿生科学研究所