アーティストインタビュー
ギターの魅力を堪能する3日間に
大好評プログラム「Hakujuギター・フェスタ 2021」。
記念すべき第15回を迎え、日本を代表する実力派
ギタリスト、荘村清志さん、福田進一さん、鈴木大介さん、大萩康司さんが「原点回帰」をテーマに共演。
息の合った4人に意気込みを伺いました。
「ギター・フェスタ」では、毎回違うジャンルのゲストをお招きしていますが、今年はギターのみのステージですね。
ギターの真骨頂といえば、やっぱりソロ。違う楽器と一緒に演奏できるのもギターの良さではありますが、今回は純粋にギターだけで演奏してみたい!というアイデアから始まりました。
ギターはもともとソロ楽器です。ギターの魅力を知ってもらいたいという想いも込めて、それぞれ4人がソロを弾くと同時に、最終日は全員でカルテットを披露したいと思っています。
大萩さんは、第1回のとき、すでにデビューしていたにもかかわらず、ご自分でチケットをとって、福田さんのマスタークラスの生徒として出演したことは、今なお語り継がれています(笑)。
初回は生徒として出演しました!面白かったです。荘村さんと福田先生のお二人は最初から変わりなく、ずっとウエルカムな雰囲気でいてくださるので、緊張はするけれど、安心できます。15年たって成長できているかわからないけど、1年1年積み重ねてきたものが出せたらいいなという気持ちです。
第1回で出演させていただきましたが、15年前だったのですね。それよりも前からずっとやっている気がします。それくらい、自分にとって馴染んでいる存在なんだと思います。
「ギター・フェスタ」では、毎年恒例の委嘱作品(作曲をオファーする世界初演の作品)がありますが、委嘱作品の定着にも積極的でいらっしゃいますよね。
海外、特にドイツは、音楽祭というとその町のホールが委嘱するのが一般的なので、作曲家も育ちます。日本はホールを作っても作りっぱなし。だから、絶対やったほうがいいと思いました。
ただ、作曲家はピアノで作曲する人が多いので、それをギターに移すとめちゃめちゃ難しくなる。 福田 難しい曲ができてくると、1か月前くらいから受験生のように練習に没頭するよね(笑)。
終わると五月病みたいになって、1カ月くらいギター弾きたくなくなったり(笑)。今年はフランス人作曲家J.M.レイモンの委嘱作品「MIDNIGHT MEMORIES」を弾きますが、後世に残る素晴らしい曲だと思います。
昨年はコロナで「ギター・フェスタ」が流れてしまいましたが、その代わりに「DUO2」というCDをハクジュホール収録できたことは嬉しかったです。
福田さんの提案でデュオだけのアルバムを作ることになったのですが、4人で6通りの組み合わせのデュオを収録したCDって、他にないと思うんです。全員個性はあるけれど、4人がひとつになって弾いている感じの雰囲気が出ていて、感激しました。
4人が初めて舞台で演奏したのは、2003年。最初は「俺が、俺が」という感じだったけれど、月日がたつにつれて、演奏をしながらお互いを思いやる気持ちが感じられるようになってきて、しっくりくるようになりました。10年前ならできなかったことだと思うので、タイミングもよかったと思います。