原支配人による公演レビュー

2019年04月20日 (土)
【原支配人による公演レビュー】4/16(火)「Hakuju サロン・コンサート vol.1 東京六人組からの誘い」

いよいよ新シリーズ、Hakuju サロン・コンサートがスタート。その昔音楽は王侯貴族、王様の邸宅、お城のサロンでお客様を招待するという形で行われていました。お客様と演奏家の距離が近いハクジュホールならではのコンサート、主役アーティストの邸宅にホールを見立て、アーティストの家のサロンに招いたらどんなコンサート、選曲になるか。
「その日、ハクジュホールは1日、主役の音楽家の邸宅になります」
というコンセプトの新シリーズ。第1回は結成後一度ハクジュでも演奏会を開いている、木管五重奏プラスピアノのユニット「東京六人組」にいらして頂き、当日は六人組のサロンとなりました。
事前準備として六人組にちなんで北海道の銘菓、六花亭のお菓子をお土産におつけして準備して臨みました。
演奏は、オリジナル曲、プーランクの六重奏を行ったあと、「ハクジュホールにオーケストラメロディを」というホール支配人永遠のテーマを考えてくれての「亡き王女のためのパヴァーヌ」「魔法使いの弟子」。休憩を挟んでの、今回が初お披露目になる、シューマン「ピアノ五重奏曲」の編曲版をお客様にお届けしました。
オリジナル曲、オーケストラ曲、アンサンブル編曲、そしてレパートリー曲と初挑戦の曲という、まさに自信作品とお客様に今一番聴いて欲しい曲とが散りばめられていて、本当に素晴らしい組立てのコンサートになりました。
ほぼ満席となった客席からの盛んな拍手から、お客様が1回目のサロン・コンサートに十分ご満足頂けたことが伺えました。また、今回は若いお客様にも多くご来場いただきまして、Web申し込みが全体の半数を超した事は、主催公演初の快挙でした。
ピアノというマルチタスクをこなせる万能楽器と木管五重奏という色々な音色、役割がこなせる編成で、且つ、さまざまなアンサンブル経験豊かなソリストや東京の主要オーケストラで首席を務める若手メンバーによる演奏は、本当にオーケストラを思わせるような重厚感が随所に感じられる演奏となりました。
これから色々なシーンが生まれてくるであろう新シリーズ。東京六人組という素晴らしいアーティストたちのお陰で幸先良いスタートを切ることが出来たと思います。ご来場の皆さまも、どうもありがとうございました。

【出演】
上野由恵(fl)
荒絵理子(ob)
金子平(cl)
福士マリ子(fg)
福川伸陽(hr)
三浦友理枝(pf)

【プログラム】
●プーランク:六重奏曲 FP100
●ラヴェル(磯部周平編):亡き王女のためのパヴァーヌ
●デュカス(浦壁信二編):交響詩「魔法使いの弟子」
●シューマン(パターソン編):ピアノ五重奏曲 変ホ長調 op.44 (六重奏版)
<アンコール曲>
●ブラームス:ハンガリー舞曲 第5番

★次回サロン・コンサートには、情熱のピアニスト・熊本マリが登場!!
熊本マリが、幼少期を過ごし学んだスペインのサロンに皆様をお招きします♪♪

Hakuju サロン・コンサート vol.2 <熊本マリ スペインの熱い夜>
2019年5月15日(水)19:00開演
全席指定5,000円(税込)