原支配人による公演レビュー
【原支配人による公演レビュー】
2024年3月27日(水) 第171回 リクライニング・コンサート 新倉瞳(チェロ)&渡辺庸介(パーカッション)
4月からホール改修工事が行われるため、改修前最後の主催公演になりました。新倉瞳さんにはハクジュホール15周年記念の主催公演や私が運営していたアマチュアオーケストラにご出演いただいたご縁があったのですが、リクライニング・コンサートのオファーは今回が初めてでした。
ピアノ伴奏と思いきや、パーカッション奏者の渡辺庸介さんとのデュオとのこと、しかし内容に関しては信頼の置ける新倉さんにお任せしました。パーカッションの渡辺さんがクラシックホールでの演奏は初めてということで、どのような公演になるのか私もドキドキでしたが、新倉&渡辺ワールドが繰り広げられました。プログラムはバッハとグリーグのクラシックの曲の他に、渡辺さん作曲が5曲、新倉さん作曲が1曲でした。まず、バッハの「無伴奏チェロ組曲 第1番」の演奏にパーカッションが入り、お二人のスタイルを印象づけました。続いてクレズマー伝承曲「ニグン」。クレズマー音楽に関しては新倉さんのライフワークになりますが、歌のハミングもあり、とても新鮮に感じ、また神聖な気持ちになりました。
縦割りのクラシック分野を崩したいという私の目標は、優に達成する内容だったと思います。集客面を考えるとどうしても躊躇してしまうものですが、新たな試みに多くのお客様にご来場いただけたことはたいへん素晴らしく、最高のコンサートになったと思います。
ハクジュホールは、今後も新たな試みをどんどんしていきたいと考えております。
2024年3月27日(水) 第171回 リクライニング・コンサート 新倉瞳(チェロ)&渡辺庸介(パーカッション) 19:30開演
[出演]
新倉瞳(チェロ) 渡辺庸介(パーカッション)
[プログラム]
渡辺庸介 : 波紋音による即興曲
J.S.バッハ : 無伴奏チェロ組曲 第1番 ト長調 BWV 1007 より Ⅰ.プレリュード Ⅳ.サラバンド Ⅵ.ジーグ
渡辺庸介 : 無伴奏チェロのための前奏曲「朝まだき」
クレズマー伝承曲 : ニグン
E.グリーグ:「ペール・ギュント」第2組曲 op.55 より 第4曲 “ソルヴェイグの歌“
スウェーデン伝統曲 : ユリンギウスのポルスカ
渡辺庸介 : 雨上がり、踊る水
渡辺庸介 : チェロと打楽器のための舞曲 〜Trance〜
新倉瞳 : ひかえめな満月
渡辺庸介 : 突として広がる渓谷
[アンコール]
マーク・サマー:Julie-O
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