原支配人による公演レビュー

2024年10月09日 (水)

【原支配人による公演レビュー】
2024年8月16日(金)~18日(日)「第18回Hakuju ギター・フェスタ2024 ラテンアメリカ4

~ポンセのギター・ソナタ全曲~」

8月16日~18日の3日間、「第18回Hakuju ギター・フェスタ2024」が開催されました。今年のテーマは「ラテンアメリカ4」。2017年の第12回以来、7年振りとなる今回は、メキシコを代表するマヌエル・マリア・ポンセのギター・ソナタ全曲を中心に、ラテンアメリカの音楽に浸る3日間をお楽しみ頂けたと思います。
プロデューサーの荘村清志さん、福田進一さんをメインとして、コロナ後初めてとなる海外招聘アーティスト、ウルグアイのエドゥアルド・フェルナンデスさんと、同じくギター以外の楽器では初めてとなる、ヴァイオリンの近藤久美子さん、恒例の「旬のギタリスト」には山田唯雄さん、ようやくご縁が実を結び、フェスタ18回目にして初めてご出演の村治奏一さん、日本在住のレオナルド・ブラーボさんと、豪華なゲストの皆様をお迎えしました。そして、フィナーレを飾る委嘱作品の世界初演は、加羽沢美濃さん作曲『風のうた』を荘村さんと福田さんのお二人に演奏して頂きました。
また、フェスタ2日目の第2夜開場前には、ホールホワイエにて「第45回ジュニア・ギター・コンクール」最優秀賞の岡本周さんのミニコンサートも行いました。
今年も、後援に公益社団法人日本ギター連盟様、協力に株式会社現代ギター社様、有限会社河野ギター製作所様、株式会社SIE様といういつも大変お世話になっている方々に加えて、今回は協賛に株式会社IDホールディングス様にもご支援を頂きました。各社様には協賛金、またプログラムへの広告、フェスタの2日目に行われた1階でのギターマルシェへの出店、ステージで演奏されるものと同型の楽器の展示など様々なご協力を頂きました。今やギター・フェスタは、一ホールとしての枠を超え、ギター愛に溢れた皆様から大きなご援助を頂いています。
クラシック業界が抱える慢性的な集客不足から逃れることは、ギター・フェスタにとっても容易ではありません。ラテンアメリカをテーマとして、ポンセやヴィラ=ロボス、ピアソラというギター愛好家には馴染みのあるプログラムでしたが、集客はここ数年の中では1番苦労いたしました。しかしポンセのテーマは「旬のギタリスト」のメインプログラムにも取り入れられ、ここ数年での色々なジャンルへの取り組みに比して、かなり一貫したテーマ性を披露出来たフェスタになったのではないかと思います。
3日間を通して色々感じるところがありました。村治さんの演奏はとても新鮮な雰囲気で、福田さんが客席から乗り出して聴いていらしたのは、特に印象に残りました。
ギター・フェスタを始めて18回(19年)。支配人の私もこのシリーズを始めた時の福田さんの年齢を超えました。フェスタには不可欠だった、初日金曜日の打ち上げをせず、皆さんが大人しく帰るという変化。一方、最終日の打ち上げはウルグアイからフェルナンデスさん、アルゼンチンからブラーボさん、またフランスの作曲家プホールご夫妻も参加されて国際色豊かに変化しました。今年で荘村さんが77歳、福田さんが69歳になります。2年後の第20回は1つの目標と捉えていますが、同一のホスト、ホール、企画で18回継続したものはほぼないと思われますので、これからも出来る限り継続していきたいと思っています。
ご来場頂いた皆様、どうもありがとうございました。


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