原支配人による公演レビュー

【原支配人による公演レビュー】
2021年4月14日(水) 「第158回 リクライニング・コンサート 亀井聖矢 ピアノ・リサイタル」 15時開演

１月～６月期、３回目のリクライニング・コンサートシリーズはピアノの亀井聖矢さんでした。
亀井さんは2019年、高校生時代に日本音楽コンクールピアノ部門で第１位、同年ピティナ・ピアノコンペティション特級グランプリ、両コンクールでも聴衆賞等の副賞を総ナメと言って良いほどの賞を独占した天才ですが、ハクジュとしてはピティナ関連で一昨年聴かせて頂き、是非ハクジュホールで弾いて頂けたらという事でオファーさせて頂きました。今年で二十歳になるのですが何故かもう桐朋３年生。飛び級されています。
曲目はラヴェルの「夜のガスパール」とショパンの「ピアノ・ソナタ 第３番」の２曲構成で臨んで来られました。
ホールとしてありがたい事に、このコロナ禍でもかなり早い段階で完売。注目の高さがわかるとともに、こんな時期でもお客様はホールに足を運んで下さるんだという自信にも繋がりました。
演奏は私は午後の部を拝聴したのですが、ホール入りしてからずっとリハで弾き続けていたという報告を受けました。本番はオーラがたくさん出ていて、素晴らしい腕使いで優雅で美しい一方、ダイナミクスレンジが大きく、ff(フォルテッシモ)の所ではピアノが壊れるのでは！というまでに響いていました。休憩なしの１時間コンサートだったのですが、前半「夜のガスパール」が終わった後、調律師さんが数弦締め直すために舞台に入って調律をするというハプニングまで生まれました。
アンコールは疲れを全く見せずに難曲「英雄ポロネーズ」を演奏、圧巻の演奏でした。
ハクジュはまた天才に出会いました。これからも亀井さんの成長を応援していきたいです。

【第158回 リクライニング・コンサート 亀井聖矢 ピアノ・リサイタル】
2021.4.14(水) 15:00 / 19:30 開演
［出演］
亀井聖矢（ピアノ）

［プログラム］
M.ラヴェル : 夜のガスパール
F.ショパン : ピアノ・ソナタ 第3番 ロ短調 op.58

［アンコール］
◆15:00開演◆
F.ショパン：ポロネーズ 第6番 変イ長調 op.53「英雄」

◆19:30開演◆
F.ショパン：ポロネーズ 第6番 変イ長調 op.53「英雄」
F.リスト：ラ・カンパネラ