原支配人による公演レビュー

2021年03月23日 (火)
【原支配人による公演レビュー】
2021年3月12日(金) 原田英代 ピアノ・リサイタル 第4回〈統一〉 19:00開演

昨年3月から延期されました原田英代さん ピアノシリーズの第4回が行われました。
緊急事態宣言中で来場者半分の縛りもあり開催を悩みましたが、原田さんがベルリンから無事に帰国されたので開催することができました。また、毎回コンサートの前後に内容に関わるレクチャーを行っているのですが、今回は3月9日に朝日カルチャーセンターさんと連携して、事前レクチャーを開催させて頂きました。
昨年3月もベルリンから日本にいらして頂いていたのですが、コロナの状況がわからずに泣く泣く延期に致しましたが、今年はまた状況が異なるという事で開催の判断を致しました。原田さんに1年ぶりにお会いした時は何か懐かしいというか、特別な感覚になりました。
朝日カルチャーセンター新宿教室では、お客様と教壇の間にビニールシートをひいての開催でした。私は前半、所用で抜けましたが、ベートーヴェンのモチーフに関する博識高い演奏付きの内容でした。
一方、コンサートのプログラム前半は、ベートーヴェン「ピアノ・ソナタ 第28番、第31番」、後半はチャイコフスキー組曲「四季」より抜粋、ラフマニノフ「ピアノ・ソナタ 第2番」という大曲の連続。形式も全然違う、音符の数も多い大曲達をものすごいオーラで一気に弾ききられました。
後半のラフマニノフでは、お客様の集中力も最高で、終了後は「ブラボー!」と叫べないストレスを皆さん拍手に替えての大拍手でした。
アンコールはショパン「ワルツ 第7番」でしたが、壮大なメインディッシュに対する素敵なドルチェという感じでした。原田さんのショパンお目見えは今までなかったのですが、とても素敵でした。
久々の東京でのコンサートという事で、一期一会的な感じでの演奏、本当に素晴らしかったです。

緊急事態宣言は解除されましたが、この1年でコンサートホールに足を運ぶという日課、習慣がなくなった方も多く、これからより一層、集客に苦労すると思われますが、ハクジュホール主催公演を頑張って続けていく所存です。
春も注目のコンサート、自慢できるラインナップを揃えておりますので、安全対策万全のハクジュホールに、ぜひ足を運んで頂ければ嬉しく思います。

【原田英代 ピアノ・リサイタル 第4回〈統一〉】
2021.3.12 (金) 19:00開演

[出演]
原田英代(ピアノ)

[プログラム]
ベートーヴェン : ピアノ・ソナタ 第28番 イ長調 op.101
        : ピアノ・ソナタ 第31番 変イ長調 op.110
チャイコフスキー : 組曲「四季」op.37b より
“1月 炉端にて” “2月 謝肉祭” “4月 松雪草
         “6月 舟歌” “8月 収穫の歌” “10月 秋の歌”
ラフマニノフ : ピアノ・ソナタ 第2番 変ロ短調 op.36

[アンコール]
シューベルト:「4つの即興曲」より 第2番 変イ長調 op.142-2/D.935
ショパン:ワルツ 第7番 嬰ハ短調 op.64-2