原支配人による公演レビュー

2021年03月16日 (火)
【原支配人による公演レビュー】
2021年2月25日(木) 第156回 リクライニング・コンサート LEO 箏リサイタル 19:30公演
昨年3月11日「東日本大震災 チャリティコンサート」以来、当ホールは主催公演の中止と延期を繰り返して参りました。年明けに再度緊急事態宣言が出てしまい、1、2月の主催公演に関して3件ほど延期を決断しておりましたが、2月25日、26日の主催公演に関して、特に25日のリクライニング・コンサートは、当初から約半分の座席数でのコンサートのため、国が指定する50%以下での開催が可能であることに加え、NHKの収録が入るということもあり、ハクジュホールにとって約1年振りとなる主催公演の開催を決断致しました。
アーティストは藝大在学中の今登り竜のように知名度人気上昇中の箏曲家LEOさんをお迎えしました。
邦楽のリクライニングで主催公演復活!というのもハクジュホールらしいと感じました。
コンサート自体はLEOさんが練りに練った内容でバッハから現代まで、またLEOさんの流派の師匠の曲まで、洋と和が入り混じり、13絃、17絃、25絃の箏を毎回入れ替えながらの集中力高い演奏になりました。
17絃のジョン・ケージの曲は、曲名の通り、正に「ドリーム」という感じで不思議な世界に誘われたような感覚になりました。
25絃では、音域を広めた事によってさまざまな楽曲に挑戦できるようで、バッハの「無伴奏ヴァイオリン・パルティータ」も宇宙的な広がりを感じました。
3月には徹子の部屋に出演、CDも発売になるというLEOさん。今回のご縁を機に注目していきたいと思っています。

【第156回 リクライニング・コンサート LEO 箏リサイタル 和魂洋才 箏曲の未来形】
2021.2.25 (木) 15:00開演/19:30開演
[出演]
LEO(箏/KOTO)

[プログラム]
吉松隆 : 「すばるの七ツ」 op.78より “月” “火” “水” “土” “日”
八橋検校 : みだれ
J.S.バッハ : 無伴奏ヴァイオリン・パルティータ 第2番 ニ短調
     BWV 1004 より “アルマンド”
J.ケージ : ドリーム
沢井忠夫:楽

[アンコール]
半田弘:さくら替手五段
今野玲央:空へ