原支配人による公演レビュー
【原支配人による公演レビュー】
2020年7月5日(日)
コンサートの再開方法を教えてください!リサイタル 14:00開演
第2回目の「コンサートの再開方法を教えてください!リサイタル」が7月5日に行われました。今回は6月以降の公演では最多の99席準備で行いました。
今回のゲストはチェロの新倉瞳さんとテノールの樋口達哉さんでした。前回のバリトンに続き、話題の飛沫が飛ぶオペラ歌手が参加するコンサートという事で、業界的にはチャレンジングな事でした。
今回はお客様に、アーティスト、お客様の密を避けた安全な導線のガイドライン監修の湘南鎌倉総合病院の小林修三院長もいらして下さいました。
コンサート自体は選曲が、久々にお客様の前で演奏してみたい曲、そして聴きたくて心待ちにしていたお客様が満足、双方満足出来る内容でした。
新倉さんは中心にブラームス「チェロ・ソナタ 第1番」を持って来て、ものすごい気合いを感じました。ブラームス「チェロ・ソナタ」の1つの魅力、低音部を大きく響かせながらピアノとのバランスも素晴らしい圧巻の演奏でした。そして最後にはラフマニノフ「チェロ・ソナタ」の3楽章。感動的な締めくくりでした。アンコールはカザルス「鳥の歌」でした。
樋口さんも、熱狂的ファンがいる前で情熱的オペラサウンドを演奏。間に一曲、ピアノソロは「カヴァレリア・ルスティカーナ」。PP(ピアニッシモ)が響くオルゴールのような演奏が前後の迫力美声を際立たせる、まさに間奏曲でした。アンコール最後はプッチーニの歌劇「トゥーランドット」より“誰も寝てはならぬ”。
このコンサートは客席飛沫防止ですので、アンコール叫び禁止。コンサート終了後に、「“誰も寝てはならぬ”を歌い終えてアンコール!を言われかなったのは初めてではないですか?」と笑いました。
本番前にお話ししたところ、コンサート中にもお話しされましたが、樋口さんは福島県二本松市出身という事で、実家に弊社主力製品「ヘルストロン」が30年以上前から置いてあって、「カルロン」という乳酸菌飲料もよく飲んでいたという事で、あの白寿がクラシックに理解があってコンサートホールを作ったんだ!と思われたという縁がありました。二本松のヘルストロン店長と私も親しいので盛り上がりました。本当に縁を感じました。
最後のアンコールは新倉瞳さんと樋口達哉さんで竹内まりあの「命の歌」を演奏。テノールが歌い上げるこの名曲は、東日本大震災の時に歌われた「花は咲く」のような印象を持ち、舞台袖で聴きましたが涙が出そうになりました。
コンサート終演後、今回のコンサートの運用ガイドラインを監修して下さった小林医師にご挨拶しました。先生の監修という後ろ盾、裏付けが無かったら思い切ったコンサート開催決定は出来なかった旨、改めて感謝申し上げましたが、うちの社員のお客様案内導線にも完璧と合格点を頂きました。
6月から様々な形で、主催公演をゲリラ的にやらせて頂きましたが、これで6月以降5日6公演を行うことが出来ました。7月中旬から、延期・中止なしのホールお貸出のお客様の公演が始まります。自信を持ってお客様をお迎え出来る準備も整いました。ぜひ安全対策済みのハクジュホールに足をお運びください。
【コンサートの再開方法を教えてください!リサイタル Vol.2】
2020.7.5 (日) 14:00開演
[出演]
新倉瞳(チェロ)梅村百合(ピアノ)
樋口達哉(テノール)金井信(ピアノ)
[プログラム]
新倉瞳 梅村百合
サン=サーンス:「動物の謝肉祭」より第13曲 “白鳥”
プーランク:フランス組曲
シューマン:「子供の情景」op.15より 第7曲 “トロイメライ”
ブラームス:チェロ・ソナタ 第1番 ホ短調 op.38
ラフマニノフ:「14の歌」op.34より 第14曲 ヴォカリーズ ホ短調
ラフマニノフ:チェロ・ソナタ ト短調 op.19より 第3楽章
<アンコール>
イディッシュ・ソング
カザルス:鳥の歌
樋口達哉 金井信
レオンカヴァッロ:朝の歌(マッティナータ)
プッチーニ:歌劇「トスカ」より “妙なる調和”
マスカーニ:歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」より “間奏曲” <ピアノ・ソロ>
プッチーニ:歌劇「トスカ」より “星は光りぬ”
レオンカヴァッロ:歌劇「道化師」より “衣装をつけろ”
<アンコール>
プッチーニ:歌劇「トゥーランドット」より “誰も寝てはならぬ”
【アンコール】
村松崇継(詞:Miyabi / 編:金井信):いのちの歌(新倉・樋口・金井)
主催:Hakuju Hall / 株式会社 白寿生科学研究所、CAP、日本ヴァイオリン