小林美恵 華麗なるヴァイオリンの伝説

第3回 <ロマンの歓喜と狂気> ~小林美恵 シューマンを弾く

全席指定5,000円(税込)
第3回 <ロマンの歓喜と狂気> ~小林美恵 シューマンを弾く
(C)Akira Muto

その甘美な音色は、天使の歌声か?悪魔のささやきか?人の手によるもっとも完璧な楽器といわれる「ヴァイオリン」。科学も最新テクノロジーも寄せ付けない、その神秘の世界に日本が誇るヴァイオリニスト、小林美恵が挑む!ロン=ティボー国際コンクールヴァイオリン部門に日本人として初優勝の快挙を成し遂げて以来、日本屈指の実力派ヴァイオリニストとして活躍を続けてきた小林が、「悪魔と呼ばれたヴァイオリニスト パガニーニ伝」などの著書でも話題の作家・文化芸術プロデューサーの浦久俊彦をパートナーに歴史・アート・社会など、これまでにない多彩な角度からヴァイオリンの神秘と魅力を徹底解剖。ヴァイオリンファンからクラシック音楽の初心者まで、誰もが楽しめる新時代のトーク&コンサートです。第3回のテーマは「ロマンの歓喜と狂気」。シューマンが原点と語る人気実力派ピアニスト・仲道郁代を迎え、ドイツ・ロマン派の巨人、ロベルト・シューマンの秘密を映像資料とトーク、演奏で探っていきます。 

出演

小林美恵(ヴァイオリン)
仲道郁代(ピアノ)
浦久俊彦(ナビゲーター)

プログラム

シューマンヴァイオリン・ソナタ 第1番 イ短調 op.105
 ヴァイオリン・ソナタ 第2番 ニ短調 op.121
 3つのロマンス op.94

プロフィール

小林美恵(ヴァイオリン) Mie Kobayashi, violin

東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校を経て、同大学を首席で卒業。在学中に安宅賞、福島賞を受賞。1983年第52回日本音楽コンクール第2位。84年海外派遣コンクール河合賞受賞。88年にはシュポア国際ヴァイオリン・コンクール第2位、あわせてソナタ賞を受賞。90年、ロン=ティボー国際コンクールヴァイオリン部門で日本人として初めて優勝。以来、国内外で本格的な活動を開始する。これまでに、NHK交響楽団、東京都交響楽団、新日本フィルハーモニー交響楽団、東京交響楽団、読売日本交響楽団、日本フィルハーモニー交響楽団、東京フィルハーモニー交響楽団、大阪フィルハーモニー交響楽団、オーケストラ・アンサンブル金沢等の国内の主要オーケストラ、ハンガリー国立交響楽団、プラハ交響楽団のソリストとして、充実した演奏を高く評価される。また、静岡のAOI・レジデンス・クヮルテットのメンバーをはじめ、数多くの共演者と室内楽の分野においても活動を広げ、軽井沢国際音楽祭に毎年出演するなど音楽祭にも積極的に参加している。CDは、「プレイズ・クライスラー」、パスカル・ロジェとのデュオ「フォーレ作品集」「ラヴェル&エネスコ ヴァイオリン・ソナタ集」、ツィゴイネルワイゼンなどを収録した「ヴァイオリン名曲集」などに加え、2018年5月には、新CD「J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ&パルティータ(全曲)」がリリースされた。10年には、紀尾井ホールでデビュー20周年の記念リサイタルを行い、同年ロン=ティボー国際コンクールのヴァイオリン部門の審査員として招かれた。12年には、パキスタンで行われた日パキスタン国交樹立60年の記念演奏会に出演。そのほか、フランス、イギリス、タイ、中国、韓国、ニュージーランド等でも公演を行い、洗練され、しかもダイナミックに奏でられる重厚な演奏は、多くの聴衆を魅了した。15年のデビュー25周年は、2年間で6回の記念リサイタルを企画、好演。18年2月からは、Hakuju Hallにてリサイタル新シリーズ「小林美恵 華麗なるヴァイオリンの伝説」(全6回)を開始した。今後も日本を代表するヴァイオリニストとして、リサイタル、室内楽、オーケストラとの共演など全国各地で公演が予定されている。現在、昭和音楽大学客員教授。

小林美恵
© 武藤章

仲道郁代(ピアノ) Ikuyo Nakamichi, piano

桐朋学園大学1年在学中に第51回日本音楽コンクール第1位、増沢賞を受賞。ジュネーヴ国際音楽コンクール最高位、メンデルスゾーン・コンクール第1位メンデルスゾーン賞、エリザベート王妃国際音楽コンクール第5位と受賞を重ね、以後ヨーロッパと日本で本格的な演奏活動を開始。これまでに国内の主要オーケストラと共演する他、マゼール指揮ピッツバーグ交響楽団、バイエルン放送交響楽団、フィルハーモニア管弦楽団、ズッカーマン指揮イギリス室内管弦楽団(ECO)、ブルゴス指揮ベルリン放送交響楽団、P.ヤルヴィ指揮ドイツ・カンマーフィルハーモニー管弦楽団など海外オーケストラとも多数共演。CDはソニー・ミュージックジャパンと専属契約を結び、「ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ全集」(レコード・アカデミー賞)他、「モーツァルトソナタ全曲集」、古楽器での録音など、高い評価を得ている。著書に「ピアニストはおもしろい」(春秋社)等がある。
2017/2018シーズンより、ベートーヴェン没後200周年の2027年に向け、「仲道郁代 Road to 2027プロジェクト」をスタート。10年にわたるベートーヴェンのリサイタルシリーズ等を展開している。Hakuju Hallでは2019年7月より新シリーズ「仲道郁代 ベートーヴェンへの道 “ベートーヴェン 鍵盤の宇宙”」がスタートする。
一般社団法人音楽がヒラク未来代表理事、一般財団法人地域創造理事、桐朋学園大学教授、大阪音楽大学特任教授。 

仲道郁代
© Kiyotaka Saito

浦久俊彦(ナビゲーター) Toshihiko Urahisa, navigator

文筆家、文化芸術プロデューサー。パリで音楽学、歴史社会学、哲学を学ぶ。フランスを拠点に20年以上にわたり、音楽・芸術分野だけでなく、M.O.F.(フランス最優秀職人)の支援など、幅広く総合文化プロデューサーとしても活躍。帰国後、三井住友海上しらかわホールのエグゼクティブ・ディレクターを経て、現在、浦久俊彦事務所代表。多彩な分野のアーティストのオリジナル企画を手がけるほか、一般財団法人欧州日本藝術財団代表理事、代官山未来音楽塾塾頭、サラマンカホール音楽監督として、日本とヨーロッパの文化芸術交流にも力を注いでいる。著書に「フランツ・リストはなぜ女たちを失神させたのか」(新潮社)、「138億年の音楽史」(講談社)、「悪魔と呼ばれたヴァイオリニスト~パガニーニ伝」(新潮社)がある。

浦久俊彦