N響チェンバー・ソロイスツ 第4回
新進気鋭のN響弦楽器奏者23名がHakuju Hallに集結!
NHK交響楽団の気鋭メンバーをHakuju Hallに迎えて2021年にスタートした新しい室内楽シリーズ企画の第4回。今回は弦楽器のみで構成されたプログラムをお届けいたします。メインとなるのは、シリーズ史上最多の23名による、R.シュトラウスの「メタモルフォーゼン(23の独奏弦楽器のための習作) TrV 290」です。彼が晩年にたどり着いた境地ともいえるこの作品は、一般的な弦楽合奏曲とは異なり、各楽器が独立したパートを演奏するよう23段の楽譜が緻密に書かれています。実質的に全員がソリストとなる本作を、トップクラスの奏者たちがどのように聴かせてくれるのか、期待が高まります。
出演
白井圭、大宮臨太郎、宇根京子、倉冨亮太、髙井敏弘
猶井悠樹、降旗貴雄、宮川奈々、横島礼理、村尾隆人 (以上、ヴァイオリン)
佐々木亮、村上淳一郎、中村翔太郎、三国レイチェル由依、村松龍(以上、ヴィオラ)
辻󠄀本玲、市寛也、小畠幸法、中実穂、宮坂拡志(以上、チェロ)
稲川永示、本間達朗、矢内陽子(以上、コントラバス)
※出演を予定しておりましたコントラバスの西山真二さんは、体調不良により出演出来なくなり、代わりまして、矢内陽子さんが出演いたします。
プログラム
R.シュトラウス:弦楽六重奏のためのカプリッチョ op.85/TrV 279a
R.Strauss : ‘Capriccio’ Prelude for String Sextet op.85/TrV 279a (version for string orchestra)
メンデルスゾーン:弦楽のための交響曲 第8番 ニ長調
Mendelssohn : Sinfonia No. 8 in D major
R.シュトラウス:メタモルフォーゼン (23の独奏弦楽器のための習作) TrV 290
R.Strauss : Metamorphosen TrV 290
プロフィール
白井圭(ヴァイオリン) Kei Shirai, violin
トリニダード・トバゴ共和国に生まれ、東京藝術大学を卒業後、ウィーン音大で研鑽を積む。これまでに日本音楽コンクール、ARDミュンヘン国際コンクール、ハイドン国際室内楽コンクールを始めとしたコンクールで受賞歴をもち、ソリストとしてチェコフィル、ミュンヘン室内管、 新日本フィル、東京フィルなどと共演。ウィーン楽友協会、ウィグモアホール、コンツェルトハウス等の舞台で演奏。N響ゲストコンサートマスター。
大宮臨太郎(ヴァイオリン) Rintaro Omiya, violin
2000年、第69回日本音楽コンクール第3位。同年ミレニアム・ニュークラシックオーディション第1位。02年メニューイン国際ヴァイオリンコンクール(フランス)第2位受賞。03年プラハの春国際コンクールファイナリストほか国内外のコンクールにて受賞多数。現在NHK交響楽団2nd首席奏者。08年、アフィニス文化財団の奨学金を得てドイツフライブルグに留学。リサイタルの他、室内楽メンバーとしても活躍中。
宇根京子(ヴァイオリン) Kyoko Une, violin
桐朋女子高等学校音楽科、桐朋学園大学卒業。NTT Docomoより奨学金を授与される。同大学研究科を修了後、スイス政府給費留学生として2004年チューリッヒ高等音楽院のソリストディプロマを取得。ヴァイオリンを天野克子、中村静香、小林健次、ジョルジュ・パウク各氏に師事。宮崎国際音楽祭、トウキョウミタカフィルハーモニア等に参加。06年4月NHK交響楽団に入団。
倉冨亮太(ヴァイオリン) Ryota Kuratomi, violin
東京藝術大学音楽学部弦楽科を首席で卒業。同大学修士課程修了。シゲティ国際コンクール入賞。リピッツァー国際コンクール第2位(最高位)、聴衆賞等受賞。これまでに千田成子、清水高師、P.アモイヤル、篠崎史紀各氏に師事。東京ジュニアオーケストラソサエティ講師。現在、NHK交響楽団次席代行ヴァイオリン奏者。
髙井敏弘(ヴァイオリン) Toshihiro Takai, violin
4歳よりヴァイオリンを始める。指揮者を立てない子供だけの弦楽合奏団としてイタリア政府より3度招待され公演、コンサートマスターを務める。これまでに堀正文氏、窪田茂夫氏、二村英之氏、加藤真栄氏に師事。東京音楽大学器楽科卒業、同大学特待生。桐朋学園大学研究科修了。第16回、神奈川音楽コンクールヴァイオリン部門高校生の部入選。第10回日本クラシック音楽コンクール入選。ブラビシモクラシカ、ファイナリスト賞。2007年NHK交響楽団に入団。1stヴァイオリン奏者。室内オーケストラ「アルクス」メンバー。
猶井悠樹(ヴァイオリン) Yuki Naoi, violin
ドイツ、ボン出身。桐朋女子高等学校音楽科(男女共学)を経て、同大学卒業。国内のコンクールに多数入賞。これまでに国内外の音楽祭などに多数参加。令和元年度文化庁新進芸術家海外研修員として、1年間ライプツィヒへ留学。研修成果発表として東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団と共演。2022年2月にトッパンホールのランチタイムコンサートに出演。積極的にソロや室内楽を行っている。NHK交響楽団第1ヴァイオリン奏者。
降旗貴雄(ヴァイオリン) Takao Furihata, violin
長野県松本市出身。東京藝術大学附属高校を経て同大学を卒業。2008年NHK交響楽団入団。これまでにヴァイオリンを澤和樹、大関博明、若林暢、田中千香士、ヤン・ソンシク、篠崎史紀の各氏に師事。現在、NHK交響楽団ヴァイオリン奏者、N響団友オーケストラや各オーケストラのゲストコンサートマスターを務める傍ら、室内楽の分野でもN響メンバーによる大人倶楽部、上野三重奏のメンバーとしても各地で演奏している。
宮川奈々(ヴァイオリン) Nana Miyagawa, violin
5歳よりヴァイオリンを始める。桐朋女子高等学校音楽科を経て、同大学を卒業。桐朋オーケストラアカデミーを修了。第63回全日本学生音楽コンクール全国大会高校の部第3位。第80・81回日本音楽コンクール入選。サントリーホール室内楽アカデミー第4・5期フェロー。これまでに松本尚三、板垣登喜雄、篠崎永育、堀正文、景山誠治の各氏に師事。2016年よりNHK交響楽団第1ヴァイオリン奏者。
横島礼理(ヴァイオリン)Masamichi Yokoshima, violin
1991年生まれ、東京都出身。5歳よりヴァイオリンを始める。桐朋女子高等学校音楽科(男女共学)、桐朋学園大学を卒業。第62回全日本学生音楽コンク-ル東京大会、全国大会1位。併せて兎束賞・東儀賞・日本放送協会賞を受賞。これまでに堀正文、久保良治、飯田芳江、草野玲子の各氏に師事。現在、NHK交響楽団ヴァイオリン奏者。
村尾隆人(ヴァイオリン)Ryuto Murao, violin
第63回全日本学生音楽コンクール東京大会奨励賞、全国大会入選。第24回日本クラシック音楽コンクール全国大会高校の部第5位。これまでに仙台フィルと共演。これまでに佐藤明美氏、徳永二男氏に師事。立教大学現代心理学部卒業。N響アカデミーを修了。現在、NHK交響楽団ヴァイオリン奏者。
佐々木亮(ヴィオラ) Ryo Sasaki, viola
東京藝術大学附属音楽高校を経て東京藝術大学卒業。在学中、安宅賞受賞。藝大オーケストラと共演。現音室内楽コンクール第1位、「朝日現音賞」受賞。東京国際室内楽コンクール(民音)第2位、「ルフトハンザ賞」受賞。1992年秋よりニューヨーク、ジュリアード音楽院入学。在米中リンカーンセンターでリサイタルの他ソロ、室内楽奏者として全米各地にて活動。アスペン音楽祭、マルボロ音楽祭に参加。2003年帰国。04年NHK交響楽団入団。08年より首席奏者。桐朋学園大学、洗足学園大学にて後進の指導にも当たっている。
村上淳一郎(ヴィオラ) Junichiro Murakami, viola
桐朋学園大学卒業。2004年より文化庁新進芸術家海外派遣員としてイタリア、フィレンツェに留学。05年、トリエステ国際コンクール第1位(イタリア,トリエステ)当時のイタリア大統領チャンピ氏より金メダルを授与される他、イタリア全土、ヨーロッパ各地で約50回のコンサートを提供される。08年、ヴィットリオ・グイ国際コンクール第1位(イタリア,フィレンツェ)10年1月よりドイツのケルン放送交響楽団ソロヴィオリスト。ゲヴァントハウス管弦楽団、バイエルン放送交響楽団、バンベルク交響楽団等で客演首席奏者として出演の他、ヨーロッパ各地の音楽祭で室内楽奏者や独奏者として出演。21年10月よりNHK交響楽団首席ヴィオラ奏者。
中村翔太郎(ヴィオラ) Shotaro Nakamura, viola
兵庫県三田市出身。これまでにヴィオラを百武由紀、川崎和憲の各氏に師事。 第15回コンセール・マロニエ21弦楽器部門第1位。ベルリンフィルハーモニーにてゲスト出演やウィーンフィルメンバーと室内楽共演するなど国内外で活躍する。東京藝術大学卒業。卒業時に同声会賞、アカンサス音楽賞、三菱地所賞受賞。東京ジュニアオーケストラソサエティ講師。ヴィオラ四重奏団“Alto de Campagne”メンバー。N響アカデミーを経て現在NHK交響楽団首席代行ヴィオラ奏者。
三国レイチェル由依(ヴィオラ) Rachel Yui Mikuni, viola
6歳でヴァイオリンを習い始め、18歳でヴィオラに転向。小澤征爾音楽塾オペラプロジェクトⅩⅥ・ⅩⅦ、小澤国際室内楽アカデミー奥志賀2018・19、小野文化財団ビオラ塾のオーディションに合格。セイジ・オザワ松本フェスティバル2018・19に小澤塾生として参加し、ヴィルフリート・シュトレーレ公開マスタークラス、タベア・ツィンマーマン公開マスタークラス、ビオラスペース2019東京公開マスタークラスを受講。第23回コンセール・マロニエ21入選。紀尾井ホール室内管弦楽団2021年度シーズン・メンバー。現在東京藝術大学院音楽研究科2年在学中。NHK交響楽団契約団員。
村松龍(ヴィオラ) Ryo Muramatsu, viola
東京音楽大学付属高等学校を経て同大学卒業。第49回全日本学生音楽コンクール東京大会小学生 の部第2位。読売新人演奏会出演。沖縄国際音楽祭、小澤征爾音楽塾オペラ・プロジェクト、東京・春・音楽祭、セイジオザワ松本フェスティバルなどに参加。これまでにヴァイオリンを井上將興、清水高師、久保陽子、ヴィオラを店村眞積、河合訓子の各氏に師事。現在、NHK交響楽団次席ヴィオラ奏者。
辻󠄀本玲(チェロ) Rei Tsujimoto, violoncello
東京藝術大学を首席で卒業。その後シベリウス・アカデミー(フィンランド)、ベルン芸術大学(スイス)に留学。第2回ガスパール・カサド国際チェロ・コンクール第3位(日本人最高位)、青山音楽賞新人賞、齋藤秀雄メモリアル基金賞など受賞。NPO法人イエロー・エンジェルよりアントニオ・ストラディヴァリウス(1730)を貸与されている。NHK交響楽団首席チェロ奏者。
市寛也(チェロ) Hiroya Ichi, violoncello
福岡市出身。東京藝術大学音楽学部を経て同大学院修士課程修了。同声会賞受賞。リゾナーレ室内楽セミナーにて基金緑の風音楽賞を受賞。松尾学術振興財団より助成金を授与。アフィニス文化財団より奨学金を受けてミュンヘンに留学。バイエルン放送交響楽団のHanno Simons氏に師事。チェロクァルテット「Quartet Explloce」メンバー。NHK-FMに出演。キングレコードよりCDリリース。アクロス弦楽合奏団メンバー。現在NHK交響楽団チェロ奏者。
小畠幸法(チェロ) Yukinori Kobatake, violoncello
NHK交響楽団チェロ奏者。東京藝術大学音楽学部卒業。同大学院音楽学部修士課程修了。これまでに金木博幸、間瀬利雄、苅田雅治、山崎伸子、藤森亮一の各氏に師事。マスタークラスをW.ヴェッチャー、P.ドゥマンジェ、D.ゲリンガスに師事。キジアーナ音楽院国際アカデミー、小澤国際室内楽アカデミー参加。JTが育てるアンサンブルシリーズ、JTアフィニス アンサンブル セレクション特別演奏会等多数出演。
中実穂(チェロ) Miho Naka, violoncello
京都市出身。桐朋女子高等学校を経て、同大学音楽学部卒業。東京藝術大学大学院音楽研究科修士課程修了後、ベルリン芸術大学にて研鑽を積み、国家演奏家資格取得。これまでにチェロを津田朝子、井上頼豊、松波恵子、山崎伸子、マルクス・ニコシュの各氏に師事。第8回ビバホールチェロコンクール第4位、第77回日本音楽コンクールチェロ部門入選。2021年3月よりNHK交響楽団チェロ奏者。
宮坂拡志(チェロ) Hiroshi Miyasaka, violoncello
桐朋女子高等学校音楽科(男女共学)を経て同大学卒業。2010年、アフィニス文化財団の研修生としてミュンヘン音楽大学へ留学。これまでにチェロを木越洋、堤剛、ウェン=シン・ヤンの各氏に師事。N響アカデミーを経て、NHK交響楽団入団。N響メンバーを中心とした各種室内楽や、東京チェロアンサンブル、ソロコンサートでも活躍中。
西山真二(コントラバス) Shinji Nishiyama, contrabass
東京藝術大学附属音楽高等学校を経て、東京藝術大学を卒業。学内にて安宅賞、アカンサス音楽賞、受賞。また芸大オケと共演。第9回宝塚ベガ音楽コンクール弦楽器部門第3位。第2回よこすかベイサイドポケットミュージックフェスティバル国際コンクール第1位、あわせて横須賀市長賞受賞。これまでに永島義男、西田直文、石川滋、マシュー・マクドナルドの各氏に師事。2003年4月NHK交響楽団入団。現在、NHK交響楽団首席代行奏者。
稲川永示(コントラバス) Eiji Inagawa, contrabass
桐朋女子高等学校音楽科(男女共学)を経て同大学を卒業。高校大学共に卒業演奏会に出演する。西田直文氏、溝入敬三氏に師事。2002年・05年のロストロポーヴィチ、小澤征爾率いるキャラバンコンサートに参加。フルート、クラリネット、マリンバ、コントラバス、パーカッションによる、現代音楽の為の五重奏団『輪彩』のメンバー。現在NHK交響楽団団員。桐朋学園大学音楽学部非常勤講師。
本間達朗(コントラバス) Tatsuro Honma, contrabass
北海道札幌市出身。桐朋学園大学を首席で卒業。卒業時、皇居内桃華楽堂にて御前演奏を行う。2008年、NHK交響楽団に入団。14年、文化庁新進芸術家海外派遣員としてウィーンに留学。第7回日本演奏家コンクール第1位、第18回宝塚ベガ音楽コンクール第3位受賞。これまでに、藤澤光雄、西田直文、Herbert Mayrの各氏に師事。桐朋学園大学非常勤講師。
矢内陽子(コントラバス) Yoko Yanai, contrabass
群馬県出身。13歳からコントラバスを始め、洗足学園音楽大学を優秀賞を受賞し卒業。同大学大学院を首席で修了。在学中、洗足学園音楽大学フィルハーモニー管弦楽団とコントラバス協奏曲を共演。秋山和慶氏による若手育成オーケストラ、洗足学園ニューフィルハーモニック管弦楽団の一期生、首席として研鑽した後、NHK交響楽団入団。矢吹けさみ、金岡秀典、井戸田善之の各氏に師事。Esko Laine、Klaus Stoll各氏の公開レッスンやマスタークラス等を受講。現在、NHK交響楽団楽員、洗足学園音楽大学講師。
主催:特定非営利活動法人 奥渋クラシック
共催:Hakuju Hall / 株式会社 白寿生科学研究所