N響チェンバー・ソロイスツ 第5回
木管2番奏者による特殊管の世界
NHK交響楽団の気鋭メンバーをHakuju Hallに迎えて2021年にスタートした室内楽シリーズの第5回。今回は木管楽器の2番奏者によるプログラムをお届けいたします。主にオーケストラの首席奏者を支え調和をもたらす役割の2番奏者ですが、M.ムソルグスキーの「展覧会の絵」、M.ラヴェルの「マ・メール・ロワ」、A.ドヴォルザークの「新世界より」など、特殊管が使用される作品では楽器を持ち替え、首席奏者のようにソロパートを担います。普段じっくりと聴く機会の少ない様々な特殊管の音色と、研ぎ澄まされた巧緻なアンサンブルをお楽しみください。
出演
梶川真歩(ピッコロ、アルトフルート、フルート)
池田昭子(コールアングレ、オーボエ)
松本健司(エスクラリネット、クラリネット)
山根孝司(バスクラリネット)
佐藤由起(コントラファゴット、ファゴット)
野見山和子(ワーグナーチューバ、ホルン)
プログラム
[ソロ]
B.コヴァーチ:J.S.バッハへのオマージュ <A管クラリネット>
B.Kovács : Hommage à J.S.Bach
J.S.バッハ:無伴奏フルートのためのパルティータ イ短調 BWV 1013 より <アルトフルート>
J.S.Bach : from Partita for Solo Flute in a minor BWV 1013
G.アペルギス:バスクラリネットのためのシミュラークル Ⅳ op.117 (1995) <バスクラリネット>
G.Aperghis : Simulacre Ⅳ pour clarinette basse seule op.117 (1995)
[二重奏]
W.A.モーツァルト:6つの二重奏曲 第1番 ト長調 KV380 より <ピッコロ、エスクラリネット>
W.A.Mozart : from ‘Sechs Duette’ No.1 in G major KV380
[五重奏]
A.ドヴォルザーク:交響曲 第9番 ホ短調 op.95 「新世界より」 第2楽章 ラルゴ <コールアングレ 他>
A.Dvořák : The 2nd Movement Largo from ‘Symphony No. 9 in e minor op.95’
[六重奏]
M.ムソルグスキー:組曲「展覧会の絵」より 第4曲 “ビドロ (牛車)” <ワーグナーチューバ 他>
M.Mussorgsky : No.4 “Bydlo” from ‘Pictures at an Exhibition’
M.ラヴェル:「マ・メール・ロワ」より 第4曲 “美女と野獣の対話” <コントラファゴット 他>
M.Ravel : No.4 “Les entretiens de la Belle et de la Bête” from ‘Ma mère l'oye Suite’
L.ヤナーチェク:組曲「青春」 <バスクラリネット 他>
L.Janáček : Mládí (Youth Suite)
プロフィール
梶川真歩(ピッコロ、アルトフルート、フルート) Maho Kajikawa, piccolo / alto flute / flute
愛知県立明和高等学校、東京藝術大学、パリ・エコールノルマル音楽院、パリ地方音楽院を卒業。コンクールジュヌフルーティスト1位(仏)、大阪国際室内楽コンクール3位、東京音楽コンクール3位、日本音楽コンクール入選等、多数コンクールで入賞。東京藝術大学時代から続けるアンサンブルミクスト木管五重奏団では大阪国際室内楽コンクール3位を受賞。(日本人過去最高位) CD「ミクストノート」「ファンタジー」を販売中。NHK交響楽団フルート奏者、桐朋学園大学、東京藝術大学非常勤講師。
池田昭子(コールアングレ、オーボエ) Shoko Ikeda, cor anglais / oboe
東京藝術大学卒業。卒業時に皇居内桃華楽堂にて御前演奏を行う。広田智之、小島葉子、宮本文昭、フランソワ・ルルーの各氏に師事。第13回日本管打楽器コンクールオーボエ部門第1位。文化庁在外研修員として、ミュンヘンのリヒャルト・シュトラウス音楽院に留学。東京交響楽団を経て、NHK交響楽団に入団。現在、NHK交響楽団オーボエ奏者、トリオ・サンクァンシュメンバー、紀尾井ホール室内管弦楽団メンバー。
松本健司(エスクラリネット、クラリネット) Kenji Matsumoto, Es clarinet / clarinet
パリ国立高等音楽院を“レオン・ルブラン特別賞”を得て卒業。日本木管コンクール、日本クラリネットコンクール、トゥーロン国際音楽コンクール等で上位入賞後、2002年にNHK交響楽団に入団。現在、首席クラリネット奏者を務める。また、トリオ・サンクァンシュ、室内オーケストラ「ARCUS」のメンバーとしても活発な活動をする他、東京音楽大学、洗足学園音楽大学において後進の指導に力を入れている。
山根孝司(バスクラリネット) Takashi Yamane, bass clarinet
NHK交響楽団のクラリネット奏者、昭和音楽大学の非常勤講師。オーケストラ・リベラ・クラシカなどで
ピリオド楽器の演奏にも携わる。
佐藤由起(コントラファゴット、ファゴット) Yuki Sato, contrabassoon / fagotto
桐朋学園大学音楽学部卒業、シドニー大学大学院修了。これまでに浅野高瑛、武井俊樹、吉田將、マシュー・ウィルキーの各氏に師事。第21回日本管打楽器コンクール第2位入賞。パシフィック・ミュージック・フェスティバル、スイス・ツェルマット・フェスティバル、宮崎国際音楽祭、セイジ・オザワ・松本フェスティバル等出演。2009年よりNHK交響楽団ファゴット、コントラファゴット奏者。洗足学園音楽大学、桐朋学園大学非常勤講師。
野見山和子(ワーグナーチューバ、ホルン) Kazuko Nomiyama, Wagner tuba / horn
福岡県飯塚市出身。くらしき作陽大学音楽学部卒業。桐朋学園大学研究科修了。日本フィルハーモニー交響楽団、東京都交響楽団を経て、2017年9月よりNHK交響楽団ホルン奏者。宮崎国際音楽祭、霧島国際音楽祭、草津国際音楽アカデミー&フェスティバルなどに出演。 13年、九州交響楽団とモーツァルト《ホルン協奏曲》を共演。 これまでにホルンを山田真、田中正大、今井仁志の各氏に師事。
共催:特定非営利活動法人 奥渋クラシック