第17回 Hakuju ギター・フェスタ 2023

原点回帰3 ~6人のギタリストが魅せる華やかなギターの世界~

2023年

8月18日(金) 19:00開演(18:30開場) 第一夜
 全席指定5,000円(税込)
8月19日(土) 16:00開演(15:30開場) 旬のギタリストを聴く
 全席指定1,000円(税込) ※約45分/休憩なし
8月19日(土) 18:30開演(18:00開場) 第二夜
 全席指定5,000円(税込)
8月20日(日) 15:00開演(14:30開場) フィナーレ
 全席指定5,000円(税込)

第17回 Hakuju ギター・フェスタ 2023
上野芽実©遠江晃

第17回を迎える<Hakuju ギター・フェスタ 2023>は、引き続き“原点回帰 3”と題し、華やかな6人のギタリストたちによる共演をお届けいたします。
第一夜の前半は上野芽実のソロ。A.タンスマンの「ポーランド風組曲」などを演奏いたします。高い技術によるクリアな音と哀愁を帯びたメロディー、爽快感溢れるリズムをお楽しみいただきます。後半は徳永兄弟が登場、彼らの編曲による「カルメン・フラメンコ・ファンタジー」などを披露、情熱的な激しさ、切ないリズムで魅了いたします。
第二夜の前半は河野智美のソロで、F.ハンドの「トリロジー」や「祈り」など、躍動感と歌ごころ溢れる演奏をお届けいたします。そして後半は、荘村清志のソロでE.グラナドスの「詩的なワルツ集」、「スペイン舞曲集」などを披露、異国情緒と情熱のロマン溢れる世界をご堪能下さい。
フィナーレ前半はデビュー40周年となる福田進一がV.アセンシオの小品集「内なる想い」などを演奏、クラシックギターの神髄に迫ります。後半は荘村清志福田進一、河野智美、上野芽実によるアンサンブル。昨年出演した押尾コータローによる委嘱新作(世界初演)のデュオを荘村と福田が奏で、4人の華やかな饗宴で締めくくります。
また、2日目の若手ギタリストの登竜門「旬のギタリストを聴く」には、2016年アルトハイム国際ギターコンクール1位、2018年アルハンブラ国際ギターコンクール第2位をはじめ、国内外のコンクールにて優勝を重ねる岡本拓也が登場いたします。
ギター音楽の可能性を広げ、ギターの魅力を伝えていくことを目的に始まったHakuju ギター・フェスタ。原点に立ち返り、たっぷりとギターの奥深い魅力をお届けすると同時に、益々飛躍を続けるギターの世界を披露します。
今年の夏もどうぞご注目ください。

プログラム

8月18日(金)19:00開演 第一夜

Part1 上野芽実 ソロ 

[出演] 
上野芽実(ギター) 
アンコール・ゲスト:荘村清志、福田進一、河野智美

[プログラム]
J.ダウランド:プレリュード P.98
J.Dowland : Prelude P.98

J.ダウランド:ジョン・スミス卿のアルメイン P.47
J.Dowland : Sir John Smith, his Almain P.47

J.ダウランド:ファンタジー P.1a
J.Dowland : A Fantasie P.1a

D.アグアド:序奏とロンド op.2-2
D.Aguado : Introduction and Rondo op.2-2

A.タンスマン:「ポーランド風組曲」より
A.Tansman : from ‘Suite in modo polonico’
  “アントレ”
  “ガイヤルド”
  “クヤヴィアク”
  “テンポ・ディ・ポロネーズ”
  “コウィサンカ 第2番”
  “オベレク”

F.ソル:幻想曲 第7番 op.30
F. Sor : Fantasia No.7 op.30


Part2 徳永兄弟 

[出演] 
徳永兄弟(ギター) 

[プログラム]
G.ビゼー(徳永健太郎&徳永康次郎編):「カルメン・フラメンコ・ファンタジー」より Ⅰ. “アラゴネーズ”
G.Bizet (arr. Kentaro Tokunaga & Kojiro Tokunaga) : Ⅰ. “Aragonaise” from ‘Carmen Flamenco Fantasy’

徳永健太郎&徳永康次郎:
Kentaro Tokunaga & Kojiro Tokunaga : 

  ブレリア・デ・パドレ
  Buleria de padre
  
  魂の旅人
  Viajero del alma

  マリアーナ
  Mariana

  アレグリアス
  Alegrias

A.ピアソラ(徳永健太郎&徳永康次郎編):リベルタンゴ
A.Piazzolla (arr. Kentaro Tokunaga & Kojiro Tokunaga) : Libertango


8月19日(土)16:00開演(約45分) 旬のギタリストを聴く

岡本拓也 リサイタル 

[出演] 
岡本拓也(ギター) 

[プログラム]
J.K.メルツ:「吟遊詩人の調べ」 op.13 より
J.K.Mertz : from ‘Bardenklänge’ op.13
   “マルヴィーナへ”    “An Malvina”
   “遥かなるあなたへ”  “An die Entfernte”
   “タランテラ”     “Tarantelle”

F.シューベルト(J.K.メルツ編):「ギターのための6つのシューベルト歌曲」より
F.Schubert (arr. J.K.Mertz) : from ‘6 Schubert’s Lieder’
   1. “涙の賛美”   “Lob der Tränen”
   4. “セレナーデ”  “Ständchen”

G.レゴンディ:ノクターン 「夢」 op.19
G.Regondi : Reverie nocturne op.19

R.シューマン:「子供の情景」 op.15 より 第7曲 “トロイメライ”
R.Schumann : No.7 “Träumerei” from ‘Kinderszenen’ op.15

R.シューマン:「ミルテの花」 op.25 より
R.Schumann : from ‘Myrthen’ op.25
   第1曲 “献呈”     No.1 “Widmung”
   第3曲 “くるみの木”  No.3 “Der Nussbaum”
   第7曲 “はすの花”   No.7 “Die Lotosblume”


8月19日(土)18:30開演 第二夜

Part1 河野智美 ソロ

[出演]
河野智美(ギター)
アンコール・ゲスト:福田進一

[プログラム]
A.バリオス:大聖堂
A.Barrios : La catedral

A.バリオス:最後のトレモロ
A.Barrios : El ultimo canto

H.ヴィラ=ロボス:「5つの前奏曲」より 第1番 ホ短調 “叙情のメロディ”
H.Villa-Lobos : No.1 in e minor “Melodía lírica” from ‘5 Preludes’

H.ヴィラ=ロボス:「5つの前奏曲」より 第3番 イ短調 “バッハへの讃歌”
H.Villa-Lobos : No.3 in a minor “Homenagem a Bach” from ‘5 Preludes’

J.S.バッハ : 無伴奏ヴァイオリン・ソナタ 第3番 ハ長調 BWV 1005 より “ラルゴ”
J.S.Bach : “Largo” from Violin Sonata No.3 in C major BWV 1005

J.S.バッハ : リュート組曲 (パルティータ) ハ短調 BWV 997 より “サラバンド”
J.S.Bach : “Sarabande” from Lute Partita in c minor BWV 997

F.ハンド:「トリロジー」より 第2楽章、第3楽章
F.Hand : The 2nd & 3rd Movements from ‘Trilogy’

F.ハンド:祈り
F.Hand : Prayer


Part2 荘村清志 ソロ

[出演]
荘村清志(ギター)
アンコール・ゲスト:上野芽実

[プログラム]
L.ミラン:6つのパヴァーヌ
L.Milán : 6 Pavanas

E.グラナドス(福田進一編):「詩的なワルツ集」より
E.Granados (arr. Shin-ichi Fukuda: from ‘Valses poéticos’
  序奏    Introduction
  第1番   No.1
  第3番   No.3
  第4番   No.4
  プレスト  Presto

アルフォンソ10世(芳志戸幹雄編):ギターのための「聖母マリア頌歌集」
Alfonso X (arr. Mikio Hoshido) : “Cantigas de Santa Maria” for guitar

E.グラナドス:「昔風のスペインの歌曲集」より 第7曲 “ゴヤの美女”
E.Granados : No.7 “La maja de Goya” from ‘Tonadillas en estilo antiguo’

E.グラナドス:「スペイン舞曲集」 op.37 より
E.Granados : from ‘12 Danzas españolas’ op.37
  第1曲 “ガランテ”     No.1 “Galante” 
  第4曲 “ビリャネスカ”   No.4 “Villanesca”
 


8月20日(日)15:00開演 フィナーレ

Part1 福田進一 ソロ

[出演]
福田進一(ギター)
アンコール・ゲスト:上野芽実

[プログラム]
M.オアナ:ティエント
M.Ohana : Tiento

M.ポンセ:スペインのフォリアによる20の変奏曲とフーガ
M.Ponce : Folias de España

I.アルベニス:「スペイン組曲」 op.47 より
I.Albéniz : from ‘Suite española’ op.47
 第4曲 “カディス” No.4 “Cadiz”  
 第6曲 “アラゴン” No.6 “Aragon” 

V.アセンシオ:小品集 「内なる想い」
V.Asencio : Collectici intim


Part2 ギター・アンサンブル~委嘱新作・世界初演

[出演]
荘村清志、福田進一、河野智美、上野芽実(ギター)

[プログラム]
E.モリコーネ(鈴木大介編):ニュー・シネマ・パラダイス(1st 荘村/2nd 上野)
E.Morricone (arr. Daisuke Suzuki) : Cinema Paradiso

C=テデスコ:「平均律ギター曲集」より プレリュードとフーガ 第4番 ホ長調 op.199-4(福田/河野) 
C=Tedesco : Prelude and Fugue No.4 in E major from ‘Les guitares bien tempérées’ op.199-4

押尾コータロー:Precious(第17回 Hakuju ギター・フェスタ2023 委嘱作品/世界初演) (1st 福田/2nd 荘村) 
Kotaro Oshio : Precious (commissioned by vol.17 Hakuju Guitar Festa 2023 / World premiere)

M.ラヴェル(福田進一編):亡き王女のためのパヴァーヌ(1st 福田/2nd 上野/3rd 荘村/4th 河野) 

E.グリーグ(J.スパークス編):ペール・ギュント 第1組曲 op.46(1st 荘村/2nd 福田/3rd 河野/4th 上野) 
E.Grieg (arr. J.Sparks) : Peer Gynt No.1 op.46



ギター・マルシェ 開催予定!

◆日時:8/19(土)15:30~20:00
◆会場:1階  *入場無料

CD販売、ギターの展示、ワンポイントアドバイス・コーナー、爪のお手入れ関連など、ギターファンが楽しめる空間にぜひお立ち寄りください。
※CDは7階ホール ホワイエにて販売

ジュニア・ギター・コンクール優勝者による演奏を開催!

◆日時:8/19(土)17:00頃より
◆会場:1階ロビー  *入場無料
◆出演:福山日陽

R.ディアンス:サウダージ 第3番
L.ブローウェル:ラ・グラン・サラバンダ
H.ヴィラ=ロボス:ガヴォット・ショーロ
S.アサド:組曲「夏の庭」より “夢”、“さようなら”、“思い出”

福山日陽(ふくやま ひなた)
名古屋市立菊里高校3年生。8歳よりクラシックギターを始め、谷辺昌央、大萩康司各氏に師事。ソルフェージュを小島千加子氏に師事。第28回名古屋ギターコンクール第1位。第39回スペインギター音楽コンクール第2位。第45回ギター音楽大賞·大賞部門第1位。第44回ジュニアギターコンクール·高校生の部第1位及び最優秀賞。第1回名古屋国際ギターコンクール第1位。OTTAVA『福田進一 ザ·ギターレッスン』に出演。

プロフィール

荘村清志(ギター) Kiyoshi Shomura, guitar

荘村清志は実力、人気ともに日本を代表するギター奏者として近年ますます充実した活動を展開している。
9歳からギターを始め、父・荘村正人と、後に小原安正に師事する。1963年、来日した巨匠ナルシソ・イエペスの歓迎演奏会で氏に認められ、翌年スペインに渡りイエペスに師事。同時期にスペインに滞在していた岩崎洋に音楽理論も学ぶ。1967年イタリア各地で18回、翌1968年にはミラノなど22都市でリサイタルを開き、各地で好評を博す。帰国後、1969年の日本デビュー・リサイタルで、「テクニック、音楽性ともに第一人者」との高い評価を得る。1971年にイタリアで開かれた世界青少年協会国際フェスティヴァルに日本代表ギタリストとして参加し、この成功により北米各都市で28回にのぼる公演を開き、国際的評価を確実なものにする。
1974年にはNHK教育テレビ「ギターを弾こう」に講師として出演し、一躍、日本全国にその名と実力が知られることになった。1977年と1980年に再びスペインに渡り、イエペスのもとでさらに研鑚を積み、ヨーロッパ各地でコンサート活動を行なう。以後、リサイタルや、日本の主要オーケストラとの共演で活躍を続けている。
99年マルク・グローウェルス(フルート)、2001年グローウェルスと、インマ・ゴンザレス(カスタネット)との共演、2004年女優の岸田今日子とのコラボレーションによる《ギターと朗読の庭》のツアーを行い、カステルヌオーヴォ=テデスコの「プラテーロとわたし」をメインにした内容が好評を博す。05年にはCD「郷愁のショーロ」をリリース、アコーディオンのシュテファン・フッソングをゲストに、猿谷紀郎の委嘱新曲と新アレンジを含む意欲的なアルバムで、東京や大阪で記念コンサートを開催するなどギターの魅力をさまざまな形で伝えている。
07年にはNHK教育テレビ「趣味悠々」に講師として登場し、改めて日本ギター界の第一人者としての存在を強く印象づけた。
08年ミラノ弦楽合奏団の日本ツアーにソリストとして参加。同年ビルバオ交響楽団の定期演奏会に出演。「アランフェス協奏曲」を録音し、09年にCDをリリース、また同団との日本ツアーを行い好評を博した。14年デビュー45周年を記念して東京にて大友直人指揮東京都交響楽団と協奏曲3曲を演奏。2015年10月にはイ・ムジチ合奏団と共演、レコーディングを行い、ジュリアーニ、ヴィヴァルディのギター協奏曲を含むアルバムが16年1月にリリースされた。
17年から20年にかけてギターの様々な可能性を追求する「荘村清志スペシャル・プロジェクト」(全4回)に取り組み、注目を集めた。さだまさしとの共演、またcoba、古澤巌、錦織健と共演したガラ・コンサートではジャンルの垣根を越えたコラボレーションが話題となる。最終回ではcobaに委嘱したギター協奏曲も演奏し、好評を得る。
19年はデビュー50周年に当たり、初のバッハ・アルバム「シャコンヌ」もリリース。20年には朝日新聞の連載「人生の贈りもの」をまとめた書籍『弾いて飲んで酔いしれて ギターとともに50年』(吉田純子編著)を出版。CD録音も継続的に行っており、22年にはcoba編曲による世界のポップス名曲選「ゴットファーザー~愛のテーマ」をリリース。
現代のギター作品を意欲的に取り上げるだけでなく、日本人作曲家に多数の作品を委嘱、初演するなど、ギターのレパートリー拡大にも大きく貢献している。特に武満徹には74年に「フォリオス」、93年に「エキノクス」を委嘱、77年荘村のために編曲された「ギターのための12の歌」を初演・録音、96年には「森のなかで」を全曲初演している。16年は武満徹没後20年に際し、同氏のギター曲を各地で演奏し好評を得た。23年4月より東京音楽大学特任教授。
公式ホームページ:kiyoshishomura.com

荘村清志
© 良知賀津也

福田進一(ギター) Shin-ichi Fukuda, guitar

1955年大阪生まれ。1981年パリ国際ギターコンクールでグランプリ優勝。以後約40年に亘り、ソロ・リサイタル、主要オーケストラとの協演、超一流ソリストとの共演を続け、ボーダーレスな音楽への姿勢は世界中のファンを魅了している。
2017年からウィーン・フィル元コンサートマスター ライナー・キュッヒル氏との演奏活動を開始。大阪音楽大学、広島エリザベト音楽大学、上海音楽院(中国)、アリカンテ大学(スペイン)各音大のギター科客員教授。東京、アレッサンドリア、ハインスベルグ、コブレンツ、全米ギター協会など、主要国際ギターコンクールの審査員を歴任。2021年に開催された「メルカリ・コンサート/ギターオーディション」では審査員長を務める。2019年11月公開の映画「マチネの終わりに」(監督:西谷弘、主演:福山雅治、原作:平野啓一郎)では、クラシックギター監修を担当した。
ディスコグラフィーは既に100タイトルを超える。2020年はフルートの工藤重典氏とのアルバム「音の旅~夜明けのセレナーデ」(マイスターミュージック)、荘村清志、福田進一、鈴木大介、大萩康司のギタリスト4名によるデュオ曲集「DUO2」(日本コロムビア)をリリース。2021年7月発売の「バロック・クロニクルズⅡ~異邦人」(マイスターミュージック)は好評を博した。2022年5月には生誕100年・没後30年を迎えるピアソラの作品集「ピアソラ・トリビュート」(マイスターミュージック)を発表。
また、インターネットでは「福田進ー ザ・ギターレッスン」を開講。OTTAVA-TV、ぶらあぼcafeで配信、好評を得ている。
平成19年度「外務大臣表彰」受賞。平成23年度芸術選奨「文部科学大臣賞」受賞。
公式ホームページ:https://shin-ichi-fukuda.themedia.jp

福田進一
© Takanori Ishii

河野智美(ギター) Tomomi Kohno, guitar

東京国際ギターコンクール、アジア国際ギターコンクールなど、国内外のコンクールで入賞。2011年、韓国にてDVD『Recollections』をリリース。CDはアールアンフィニより『祈り』(2013年)、ジャズクラシック作品集『リュクス』(2015年)、オール・バッハアルバム『The BACH』(2017年)、スペイン作品集『The Spain』(2019年)をリリース、いずれもレコード芸術誌で特選盤の評価を得ている。なかでも現代のコンポーザー・ギタリストに焦点をあてたアルバム『リュクス』は、音楽評論家の濱田滋郎氏より「ギター・アルバム中、最上級の成果」と評された。2020年、サントリーホールにて東京フィルハーモニー交響楽団、梅田俊明氏指揮のもと「アランフエス協奏曲」「ある貴紳のための幻想曲」の2大ギターコンチェルトを演奏、秋にライブ盤アルバムとしてリリース(朝日新聞推薦盤)。2大ギターコンチェルトのライブ録音リリースは、世界でも稀有な試みと言われている。これまでにヨーロッパ、ロシア、アジア、南米等各国に招かれコンサートを行っている。なかでもマドリードの歴史あるアテネオホールにて人間国宝鶴賀流第11代家元鶴賀若狭掾師匠とその一座、日本舞踊の花柳貴比氏、八王子車人形「西川古柳座」とのコラボレーション公演を行い、日西伝統芸能の共演は大きな反響を呼んだ。また、スペイン最大とも言われるホセ・トマス国際ギターコンクールにてユース部門の審査も務めている。2022年秋にはアメリカ東海岸ツアーを成功させた。アンサンブル活動も活発で、2018年サントリーホール・ブルーローズにて行われたバロックアンサンブルのコンサートでは、「ギター室内楽の新たな境地」と評判を呼んだ。2022年ヴァイオリン礒絵里子とともに「デュオ・パッシオーネ」を結成、初のアルバム『グラシア』をリリース。ソプラノ奥脇泉とのユニットでは古楽から民謡、ポップスまでジャンルに囚われず独自のレパートリーを切り開き、「心地よい音楽」を追究している。日本・スペインギター協会会長代理としてギター音楽の普及とギター界発展に寄与するべく、日々努めている。昭和音楽大学、並びに自身の主宰する音楽教室にて後進の指導育成にもあたっている。

河野智美
© Yuki Tanzawa

上野芽実(ギター) Memi Ueno, guitar

フォレストヒルミュージックアカデミー (福岡市)にて学んだ後、2008年よりストラスブール国立音楽院 (フランス)にてギターをデュオ・メリスのA.ムズラキス氏とS.プリエト氏に、バロック音楽演奏解釈、リュート演奏、通奏低音などを今村泰典氏に師事。これまでに庄内国際ギターフェスティバル、キジアーナ音楽院夏期講習会、コブレンツ国際ギターフェスティバル、ナント国際ギター講習会などに参加。福田進一、藤井眞吾、大萩康司、O.ギリア、R.アウセル、D.ラッセル、J.ペロワ、P.マルケス各氏などのマスタークラスを受講。2006年第52回九州ギター音楽コンクール優勝。2011年にストラスブール国立音楽院の音楽研究資格 (Diplôme d’études musicales) を最優秀の成績で取得した後、2014年同音楽院スペシャリゼーション課程を最優秀にて修了。同年帰国。2018年NCB音楽祭2018にゲスト出演 (ラマンチャの男)。2019年ボローニャ歌劇場・福岡公演に際してギターを担当 (セヴィリアの理髪師)。2018年CD「アントレ」をフォレストヒルレコーズよりリリース、レコード芸術誌特選盤に選出される。2020年TNCテレビ「ミライへの1minute」に出演。フォレストヒルミュージックアカデミーギター科講師。九州ギター音楽協会公認講師。福岡市在住。

上野芽実
© 遠江晃

徳永兄弟 (ギター) Tokunaga Brothers, Flamenco guitar

兄:徳永健太郎・1991年 新潟市生まれ
弟:徳永康次郎・1993年 新潟市生まれ
幼少期より父 徳永武昭のもとフラメンコギターを始める。中学卒業後スペインへ渡りセビージャのクリスティーナヘレンフラメンコ芸術学院に入学。3年間で全課程修了しその後同学院の講師として数年間在籍。日本フラメンコ協会新人公演奨励賞ギター部門を兄弟共に2年連続受賞。兄は、スペインのセビージャにてCERTAMEN ANDALUZ FLAMENCOS アンダルシアフラメンコギターコンクール準優勝。弟は、2019年にスペインのバルセロナでの国際コンクールで決勝進出し4位に入賞。その他国内外で様々な受賞歴を持つ。その後、「100年に一度の原石」と称され日本とスペインを行き来し様々な舞台にて活躍し現在に至る。​2017年 アニメ「アルスラーン戦記」の主題歌、藍井エイルの「翼」にフラメンコギターで参加。2019年 3rdアルバム「Resonancia〜共鳴〜」がiTunes Storeにて「ワールドトップアルバム・スペイン・第2位」にチャートイン。2020年、GAINAX制作、世界初の手描きフル4Kアニメ「砂の灯(監督:山賀博之氏、キャラクターデザイン:貞本義行氏)」に、劇中曲(作曲・演奏)で携わる。また、兄 健太郎がドラマ「ハケンの品格」のサウンドトラックに参加。また、NHK 「旅するためのスペイン語」のオープニングテーマを担当。他BSフジ、BSテレ東、NHKなど様々なテレビ番組に出演する。2014年〜2018年の間に自主制作により3枚のアルバムをリリース。2020年 ベストアルバム『Guitarra Flamenca』をリリース。2022年11月に日本コロムビア株式会社より「NEO FLAMENCO」をリリースし、ホールツアーを開催。

徳永兄弟
 

岡本拓也(ギター) Takuya Okamoto, guitar

千葉県出身。 10歳よりギターを始め故平塚康史、篠原正志、ウィーン国立音楽大学にてアルバロ・ピエッリ各氏に師事。2018年、同大学院修士課程を満場一致の最優秀成績で修了。歴史的演奏法をインゴマー・ライナー、リュート演奏法をルチアーノ・コンティーニ各氏のもとで学ぶ。これまで福田進一、大萩康司、デヴィッドラッセル、ライナーキュッヒル各氏のマスタークラスにおいても大きな影響を受けている。2009年、GLC全国学生ギターコンクール、ジュニアギターコンクール、クラシカルギターコンクールに於いて最優秀賞受賞。2010年、ヤマハ音楽支援制度奨学生、第9回千葉市芸術文化新人賞受賞、東京国際ギターコンクール第2位、また千葉交響楽団との「アランフェス協奏曲」共演にてソリストを務めている。2018年、浜松市文化振興財団主催のアクト・ニューアーティストシリーズに出演し、同年、スペイン・アルハンブラ国際ギターコンクールにて第2位を受賞。2019年、ファーストアルバム「7つの指輪 ~Sete Aneis~」をリリース、レコード芸術特選盤。2021年にはギタリスト福田進一氏の若手ディスカバリーシリーズにて取り上げられマイスターミュージックよりアルバム「One」をリリース、レコード芸術特選盤。これまでにウィーン・フォーラム国際ギターフェスティバルをはじめ、オーストリア、ハンガリー、ルーマニアやセルビアの国際ギターフェスティバルに招待されマスタークラスやリサイタルを行う。 ソロや室内楽の他、2015年結成したギター四重奏「タレガ・ギターカルテット」(松田弦・朴葵姫・徳永真一郎・岡本拓也)のメンバーとしても活動範囲を日本全国に広げつつある。

岡本拓也
© Waki Hamatsu

後援: 公益社団法人日本ギター連盟
協力: 株式会社現代ギター社/株式会社S.I.E.