望月哲也 テノール
~ホルンと共に
豊麗な美声で注目の男声ユニット“IL DEVU”(イル・デーヴ)のメンバーとしても活躍、また2017年から19年にわたり著名なギタリストとの共演で「シューベルト三大歌曲」シリーズを披露、好評を博した最高のリリックテナー望月哲也がHakuju Hall に再登場!東京フィルハーモニー交響楽団首席ホルン奏者の髙橋臣宜を迎え、幽玄な美しいハーモニーで聴かせるF.シューベルトの「流れの上で」、陰影豊かな音色で独特な不安定さと翳りを増幅、より深い奥行きをたたえた世界へと誘う、B.ブリテンの「セレナード」をお届けいたします。テノールとホルンが織りなす清澄なる響きにご期待ください。また、共演には“IL DEVU”メンバーのピアニスト河原忠之を迎え、ロマンチックな恋に思いを馳せて歌われる「ゴンドラの唄」、実ることなく終わったひと夏の恋を歌う「宵待草」など、甘美で抒情豊かな大正メロディーの数々に浸っていただきます。
出演
望月哲也(テノール)
河原忠之(ピアノ) 髙橋臣宜(ホルン)
プログラム
F.シューベルト:流れの上で D.943
F.Schubert : Auf dem Strom D.943
中山晋平(詞:吉井勇):ゴンドラの唄
Shinpei Nakayama (words by Isamu Yoshii) : Gondola no uta
山田耕筰(詞:北原白秋):城ヶ島の雨
Kosaku Yamada (words by Hakushu Kitahara) : Jogashima no ame
岡野貞一(詞:高野辰之):朧月夜
Teiichi Okano (words by Tatsuyuki Takano) : Oborozukiyo
多忠亮(詞:竹久夢二):宵待草
Tadasuke Ono (words by Yumeji Takehisa) : Yoimachigusa
B.ブリテン:ミケランジェロの7つのソネット op.22
B.Britten : 7 Sonnets of Michelangelo op.22
L.v.ベートーヴェン:遥かなる恋人に寄す op.98
L.v.Beethoven : An die ferne Geliebte op.98
B.ブリテン:セレナード op.31
B.Britten : Serenade op.31
プロフィール
望月哲也(テノール) Tetsuya Mochizuki, tenor
東京藝術大学卒業。同大大学院修士課程オペラ科修了。学部在学中に安宅賞、松田トシ賞を受賞。二期会オペラスタジオ第43期マスタークラス修了。修了時に最優秀賞、川崎静子賞を受賞。文化庁派遣芸術家在外研修員として渡欧。ウィーン国立音楽大学研究課程リート・オラトリオ科にて研鑽を積む。第70回日本音楽コンクール第2位、第35回日伊声楽コンコルソ第3位、第11回奏楽堂日本歌曲コンクール第2位等多数入賞。二期会/ハンブルグ州立歌劇場共同制作『皇帝ティトの慈悲』タイトルロールで高い評価を得て注目を集めて以降、二期会『ドン・ジョヴァンニ』ドン・オッターヴィオをはじめ、新国立劇場『魔笛』タミーノ、『タンホイザー』ヴァルター、『ヴォツェック』アンドレス、『アラベッラ』エレメル伯爵、『夜叉ケ池』(世界初演)晃等を好演。他にもびわ湖ホール・神奈川県民ホール『ラ・ボエーム』ロドルフォ、2013年と2018年びわ湖ホール『ワルキューレ』ジークムント等、常に主要な公演で活躍している。コンサートでも「マタイ受難曲」「ヨハネ受難曲」のエヴァンゲリスト、「メサイア」、モーツァルト/ヴェルディ「レクイエム」、マーラー「大地の歌」などレパートリーは30作品以上にもわたり、サヴァリッシュ、小澤征爾、アシュケナージ、C.ミョンフン等の著名指揮者と共演。Hakuju Hall主催による全曲ギター伴奏版《望月哲也 シューベルト三大歌曲シリーズ》は、2017年「冬の旅」から始まり、「水車小屋の娘」「白鳥の歌」といずれも成功を収めた。CDは「Il mio tesoro」「Amarilli」「ひそやかな誘い~R.シュトラウス歌曲集」(マイスター・ミュージック)をリリース。また、男声ユニット“IL DEVU”(イル・デーヴ)のメンバーとしても活躍し、CD「DEBUT」「NUKUMORI」「LOVE CHANGES EVERYTHING」(日本コロムビア)がある。国立音楽大学及び同大学院准教授。二期会会員
河原忠之(ピアノ) Tadayuki Kawahara, piano
日本を代表する錚々たる歌手たちから共演者として抜群の信頼を得る、日本の声楽を支える歌曲伴奏のスペシャリスト。その幅広い音色、繊細な音楽表現には定評がある。2019年NHKニューイヤーオペラコンサートにも出演した「太メン」男声オペラ歌手4人とのユニット、IL DEVU (イル・デーヴ) のピアノ・メンバーとしても活躍中。
国立音楽大学卒業、同大学院修了。1991年からイタリアでアルド・プロッティ氏のオペラ伴奏ピアニストを務め数々の演奏会に出演、マリア・カルボーネ女史のもとでは伝統的なイタリア・オペラの表現やディクション等を取得。
ひとりの作曲家の歌曲の広く豊かな音の世界を声で染め上げる「歌霊」シリーズ、水戸芸術館での「水戸 de Opera」
シリーズ、びわ湖ホールの「ピノ」シリーズなど自らのプロデュース企画で多彩なステージを展開する一方、指揮者としても2006年に江原啓之「スピリチュアル・ヴォイス・カウントダウン」でデビュー以降、フンパーディンク「ヘンゼルとグレーテル」、プッチーニ「ラ・ボエーム」「ジャンニ・スキッキ」、ドニゼッティ「愛の妙薬」、モーツァルト「コジ・ファン・トゥッテ」「魔笛」、ヴェルディ「シモン・ボッカネグラ」「リゴレット」、ペルゴレージ「オリンピーアデ」、グルック「オルフェオとエウリディーチェ」が三菱UFJ信託音楽賞奨励賞、モーツァルト「フィガロの結婚」が大阪文化祭賞優秀賞、モーツァルト「ドン・ジョヴァンニ」が佐川吉男音楽賞を受賞したいずみホール・オペラなど、サイトウキネンフェスティバル等でのコレペティトゥール経験を生かした緻密な指揮で心に残る上演を牽引している。
国立音楽大学及び大学院教授、オペラ・カンパニーGruppo Kappa Opera主宰。日本コロムビアよりIL DEVUのCD3作好評発売中! 最新作は《LOVE CHANGES EVERYTHING》。
髙橋臣宜(ホルン) Takanori Takahashi, horn
山形県出身。県立山形北高校音楽科卒業。東京藝術大学音楽学部器楽科卒業。学内にてアカンサス音楽賞受賞。読売新人演奏会に出演。PMFに参加。アントニオ・パッパーノ、シャルル・デュトワ指揮、別府アルゲリッチ音楽祭、宮崎国際音楽祭、チョン・ミョンフン指揮、アジア・フィルハーモニック等、数々の音楽祭に出演する。山形県にて「山形の演奏会シリーズ」にて山形交響楽団と二度にわたり協奏曲を共演。これまでにホルンを岡本和也、守山光三、笠松長久、松﨑裕の各氏に師事する。群馬交響楽団第一ホルン奏者を経て、現在、東京フィルハーモニー交響楽団首席ホルン奏者。洗足学園音楽大学非常勤講師。