Hakuju 邦楽フェスタ 2024

2024年

1月13日(土) 13:00開演(12:30開場) 一. 「序」
 全席指定3,850円(税込)
1月13日(土) 17:00開演(16:30開場) 二. 「破」
 全席指定3,850円(税込)
1月14日(日) 14:00開演(13:30開場) 三. 「急」
 全席指定3,850円(税込)

Hakuju 邦楽フェスタ 2024
本條秀太郎©根本ヒロシ 本條秀慈郎、本條秀英二©ZIGEN

日本伝統音楽の“いま”を動かすべく、日本音楽界の巨星 三味線奏者・作曲家の本條秀太郎採譜・監修のもと、現在進行形の日本音楽の祭典<Hakuju 邦楽フェスタ>が2024年Hakuju Hall に誕生いたします。まず、1日目「序」として、伝統音楽の名手が俚奏楽、端唄、そして現代端唄を奏し、傳燈の真髄をたっぷりとご堪能いただきます。続いて「破」として、作曲家の加藤昌則による三味線とオーボエの委嘱新作を世界初演し、西洋音楽と日本音楽の融合により生まれるこれからの音楽の姿を発信いたします。そして2日目は「急」として、失われつつある童謡、唱歌や子守唄など、日本音楽の根源でもある“うた”にスポットを当てます。ときには西洋楽器を交えながら、日本の伝統楽器により歌い継がれる日本の原風景を辿ります。
積み上げられた芸の真髄と日本伝統音楽への回帰、そして歌い継がれるうたの数々、西洋楽器との融合による創造性豊かな音世界にご期待ください。

プログラム

1月13日(土)13:00開演
一. 「序」 ~これぞ伝統の真髄・真骨頂!日本伝統音楽の名手による古典と現在
本條秀太郎 ― 白眉no音空間 ― 回帰する傳燈のいま

[出演] 
本條秀太郎(唄、三味線)
本條秀慈郎、本條秀英二(以上、三味線)

[プログラム]
俚奏楽…三味線音楽の源流をたずね、近世歌謡に影響を与えた三味線の役割を実践的に発展させ、現代的解釈と創造を加えた独自のジャンル。1971年、本條秀太郎によって創始されました。
本條秀太郎(詞:秋元松代):露のいのち

端唄…江戸後期から幕末にかけて江戸で流行した、三味線伴奏の室内歌曲。
二上がり新内

現代端唄…現代文学や俳句を用い、豊かな日本人の感性でうたわれる創作歌曲。
本條秀太郎(詞:寺山修司):秋風
本條秀太郎(詞:寺山修司):与謝野晶子
本條秀太郎(詞:寺山修司):偏愛

 


1月13日(土)17:00開演
二. 「破」 ~越境する音楽 日本音楽と西洋音楽の姿
クロスロード ― 演奏家の肖像 ―

[出演]
荒木奏美(オーボエ)
本條秀太郎(唄、三味線)
本條秀慈郎、本條秀英二(以上、三味線)

[プログラム]
加藤昌則:Hakuju 邦楽フェスタ 2024 委嘱作品/世界初演 〈本條秀太郎・荒木奏美〉
高田新司:雪炎浄土 (1991) 〈三味線・荒木奏美〉
       傳心 (2016) 〈三味線・荒木奏美〉
       歌垣 (1990) 〈三味線〉
J.S.バッハ:「音楽の捧げもの」より “謎カノン” 〈三味線アンサンブル〉
        パルティータ イ短調 BWV 1013 より 第1楽章 “アルマンド” 〈荒木奏美〉
H.ホリガー:StudieⅡ〈荒木奏美〉
G.クルターグ:遠くからウルスラへの手紙 〈荒木奏美〉
 


1月14日(日)14:00開演
三. 「急」 ~三味線で歌われる童謡/唱歌・端唄 復活する日本の風景
うたの歩み ―“convert” こころの形

[出演]
林美智子(メゾ・ソプラノ)
本條秀太郎(唄、三味線) 本條秀慈郎(三味線) 本條秀英二(三味線、胡弓)
ゲスト:森田啓介(チェロ)

[プログラム]
採譜・編曲:本條秀太郎

端唄三題
夜の雨 〈林美智子〉
品川甚句 〈林美智子〉

童謡・唱歌
藤井清水(詞:野口雨情):おかよ 〈林美智子・本條秀太郎・森田啓介〉
橋本國彦(詞:久保田宵二):富士山見たら 〈林美智子・本條秀太郎・森田啓介〉

G.カサド:無伴奏組曲 より 第3楽章 〈森田啓介〉
カタロニア民謡(詞:松岡正剛):鳥の歌 〈林美智子・本條秀太郎・森田啓介〉
宮沢賢治(詞:宮沢賢治):星めぐりの歌 〈本條秀太郎〉


※曲目は変更になる場合がございます。

プロフィール

本條秀太郎 (三味線演奏家・作曲家) Honjoh Hidetaro, shamisen /composer

1971年本條流を創流。古典・民族音楽を礎に、現代に生まれた伝統的三味線音楽の楽派「俚奏楽」を発表。多年に渡り350曲におよぶ「端唄」を収集。10年がかりで全曲を唄う演奏会に取り組んでいる。新作端唄を多数作曲、演奏発表している。端唄、民謡、民俗芸能の採譜・発掘、CD制作や海外での演奏活動も精力的に行っている。89年には民謡の再生、モダン化への試みと、日本民謡を日本の民族音楽として定着させることをテーマにした細野晴臣プロデュース「ATAVUS(先祖帰り)」を公演。定期公演として、俚奏楽、江戸端唄〜江戸を聞く〜、鄙哥–伝えゆく詩達–、現代音楽三味線「Beads」を開催。68年よりNHK大河ドラマの邦楽指導 龍馬伝・八重の桜等。97年シアトル・ロサンゼルスにて日本舞踊アメリカ公演「俚奏楽 俊寛」を作曲・演奏。2008〜13年演劇界の鬼才サイモン・マクバーニー演出「春琴」に参加、ロンドン・パリ・ニューヨーク・東京公演等に出演・演奏。著書「本條秀太郎 三味線語り」淡交社。日本音楽著作権協会正会員、桐朋学園芸術短期大学招聘教授歴任。04年第54回文化庁芸術選奨文部科学大臣賞受賞。07年紫綬褒章受章。23年第74回NHK放送文化賞受賞。

本條秀太郎
© 根本ヒロシ

林美智子(メゾ・ソプラノ) Michiko Hayashi, mezzo-soprano

東京音楽大学声楽演奏家コース卒業。新国立劇場オペラ研修所第1期修了。文化庁派遣芸術家在外研修員としてミュンヘンに留学。2003年国際ミトロプーロス声楽コンクール最高位入賞。第5回ホテルオークラ音楽賞受賞。二期会、新国立劇場を中心に数多くのオペラに出演、2015年には紀尾井ホールにて「オリンピーアデ」のアルジェーネ、日生劇場にて「ドン・ジョヴァンニ」エルヴィーラ役と、初役に挑み卓越した歌唱と抜群の存在感を示した。チョン・ミョンフン、パーヴォ・ヤルヴィなど国内外の指揮者と主要オーケストラに共演を重ね、また、モーツァルトのダ・ポンテ三部作オペラ「コジ・ファン・トゥッテ」「フィガロの結婚」「ドン・ジョヴァンニ」を自らプロデュースするなど人気、実力ともに群を抜くメゾ・ソプラノとして幅広く活動している。CDは、「赤と黒」「地球はマルイぜ~武満徹:SONGS」、「ベル・エクサントリック~林美智子ベル・エポック歌曲集」をリリース。大阪音楽大学特任准教授。
公式ホームページ:https://hayashimichiko.themedia.jp/

林美智子
© Toru Hiraiwa

荒木奏美(オーボエ) Kanami Araki, oboe

大学在学中にオーディションに合格、2015年 (21歳)から2023年3月まで東京交響楽団首席オーボエ奏者をつとめる。【現在読売日本交響楽団契約首席奏者。】第11回国際オーボエコンクール・軽井沢において、日本人そしてアジア勢でも史上初となる第1位 (大賀賞)、併せて聴衆賞を受賞した。2016年度第27回出光音楽賞はじめ受賞多数。デビューリサイタルを東京・春・音楽祭で行う。以来ソリストとして東京交響楽団・東京都交響楽団等オーケストラとの共演、オペラシティB→Cシリーズ出演、各地でソロコンサート、音楽祭への参加、室内楽、現代音楽や新作の初演、映画アニメドラマ等の劇伴レコーディングと、幅広い音楽に取り組み可能性を拡げている。ハインツ・ホリガーに認められトリオで日本ツアーで共演を果たす他、モーリス・ブルグ、元ベルリンフィルのH.シェレンベルガーなどオーボエの巨匠との共演も多い。メディア「題名のない音楽会」 「エンター・ザ・ミュージック」等出演。新進気鋭のアンサンブル集団“Ensemble FOVE” 、反田恭平率いる“Japan National Orchestra”コアメンバー。茨城県出身、9歳より吹奏楽部でオーボエをはじめる。 東海村を愛する研究所の研究員(PR大使) 。東京藝術大学器楽科を首席卒業後、同大学院修士課程修了。

荒木奏美
©  Kenryou Gu

本條秀慈郎 (三味線演奏家) Honjoh Hidejiro, shamisen

本條秀太郎に師事。桐朋学園短期大学部卒。ACCフェロー受給によりNYに留学。文化庁文化交流使。ロンドンウィグモアホールソロリサイタル。藤倉大作曲「三味線協奏曲」を世界初演し現在国内外で再演を重ねる。坂本龍一と三度共演。芸術選奨文部科学大臣新人賞。文化庁芸術祭新人賞、出光音楽賞、京都青山音楽賞青山賞等受賞。2022年一柳慧作曲「ヴァイオリンと三味線の二重協奏曲」世界初演し、公演は第77回文化庁芸術祭大賞、作品は第70回尾高賞を受賞。ジョン・ケージらが務めたアメリカU.C DAVISのアーティスト・イン・レジデンスに選出。

本條秀慈郎
© ZIGEN

本條秀英二 (三味線演奏家) Honjoh Hideeiji, shamisen

1991年、アメリカ ロスアンゼルスに生まれ、6歳よりピアノを始め10歳より三味線とクラリネットを始める。UCLA在学中 2009年より本條秀太郎に師事し、本條秀英二の名を許される。桐朋学園芸術短期大学芸術科音楽専攻日本音楽専修卒業。本條秀太郎に現代音楽を師事した。15年、日独青少年交流コンサートに参加「ミュンター市、エッセン市、ハンブルク市、バート・オルデスレー市」。20年、奏楽堂130周年記念演奏会「和の音が生まれる時」にて独奏。23年「第1回 本條秀英二 三味線リサイタル」開催。

本條秀英二
© ZIGEN

森田啓介(チェロ) Keisuke Morita, violoncello

品のよい透明感ある音色と豊かな抒情性を兼ね備えたチェリスト。フォイアマン国際コンクール特別賞、日本音楽コンクール第1位、ルーマニア国際音楽コンクール第1位。ソリストとしてベルギー・ワロニー王立室内管弦楽団、ハンガリー・サヴァリア交響楽団、ベルリン・コンツェルトハウス管弦楽団、東京交響楽団、東京フィルハーモニー交響楽団等と共演。白寿ホールにて2015年「向山佳絵子&長谷川陽子 プロデュース チェロ・コレクション」、2018年「東日本大震災チャリティーロビーコンサート」、2022年「リクライニング・コンサート」、2023年「森田啓介&上田晴子デュオリサイタル」に出演。桐朋学園大学、ザール音楽大学を首席で卒業、現在はハノーファー音楽演劇メディア大学大学院に在籍。使用楽器は宗次コレクションより貸与されたチェロ、C.A.Miremont ex-Fournier (1872年製)。

森田啓介
 

後援:公益財団法人日本伝統文化振興財団