第19回 Hakuju ギター・フェスタ 2025

原点回帰4

2025年08月24日(日)
15:00Start(14:30Open)

2025年

8月22日(金) 19:00開演(18:30開場) 第一夜
 全席指定5,500円(税込)
8月23日(土) 14:00開演(13:30開場) 旬のギタリストを聴く
 全席指定1,100円(税込) ※約45分/休憩なし
8月23日(土) 18:00開演(17:30開場) 第二夜
 全席指定5,500円(税込)
8月24日(日) 15:00開演(14:30開場) フィナーレ
 全席指定5,500円(税込)

第19回 Hakuju ギター・フェスタ 2025

第19回の<Hakuju ギター・フェスタ 2025>は、4回目となる“原点回帰”がテーマ。ギターの魅力を感じていただくため、ギタリストのみでお送りいたします。今回は各出演者が今伝えたい、披露したい等の曲で構成し、それぞれの個性を存分に味わえるプログラムをお届けいたします。第一夜の前半は、国内外の音楽祭やコンサートに多く出演し、ギターフェスタには2018年(第13回)の旬のギタリスト以来の登場となる徳永真一郎がオープニングを飾ります。後半はパラグアイ出身でラテングラミー賞を受賞し、南米クラシック・ギターの「大御所」であるベルタ・ロハスが初登場いたします。第二夜の前半は、第17回の「原点回帰3」で、心揺さぶられる美しい音色で会場を魅了した河野智美が再登場。後半は、パリ国際ギターコンクールでグランプリ優勝以後約45年に亘り国内外で活躍を続け、日本ギター界を牽引し続ける福田進一のソロをお届けします。最終日フィナーレの前半は、昨年デビュー55周年を迎え、日本ギター界の第一人者として名高い荘村清志のソロ。続く後半は荘村清志、福田進一、ベルタ・ロハス、河野智美、徳永真一郎によるアンサンブル。委嘱作品は、映画音楽やドラマの音楽を手掛けている森優太作曲で、荘村と福田のデュオで世界初演されます。その他デュオ曲を中心に、最後は出演者5名による五重奏で締めくくります。また、2日目の若手ギタリストの登竜門「旬のギタリストを聴く」には、数々の国際コンクールで受賞を重ね、2023年にはアンドレス・セゴビア国際ギターコンクールで日本人史上最高位となる第2位を受賞し、世界中から大きな注目を浴びている斎藤優貴が登場いたします。
ギター音楽の可能性を広げ、魅力を伝えていくことを目的に始まったHakuju ギター・フェスタ。今年の夏もどうぞご注目ください。

プログラム

8月22日(金)19:00開演 第一夜

Part1 徳永真一郎

[出演] 
徳永真一郎(ギター)
アンコール・ゲスト:荘村清志

[プログラム]
F.プーランク:サラバンド
F.Poulenc : Sarabande

D.ミヨー:セゴビアーナ op.366
D.Milhaud : Segoviana op.366

G.カサド:カタルーニャの伝説
G.Cassadó : Leyenda catalana

G.カサド:サルダーナ・キジアーナ
G.Cassadó : Sardana chigiana

F.モンポウ:コンポステラ組曲(手稿譜) 
F.Mompou : Suite compostelana


Part2 ベルタ・ロハス

[出演] 
ベルタ・ロハス(ギター) 
アンコール・ゲスト:福田進一     

[プログラム]
I.プレスティ:セゴビア
I.Presti : Segovia

J.デュアート:イダのための牧歌 op.93 (プレスティ賛歌)
J.Duarte : Idylle pour Ida op.93

I.プレスティ:リズミックな舞曲
I.Presti : Danse Rythmique

M.L. アニード:3つの小品
M.L.Anido : 
  遠くへ(プレリュードNo.1~郷愁の前奏曲集より)
  Lejania. Preludio No. 1 de la serie PreludiosNostálgicos
  トリステ No.1(組曲「アルゼンチンの印象」より)
  Triste No 1 de la serie Impresiones Argentinas 
  我が子(組曲「アルゼンチンの印象」より)
  El Misachico de la serie Impresiones Argentina

S.アサド:アニードの肖像(日本初演/ベルタ・ロハスに献呈)
S.Assad : Anido’s Portrait

A.バリオス:3つのパラグアイ舞曲 
A.Barrios : Three Paraguayan Dances:
 


8月23日(土)14:00開演(約45分) 旬のギタリストを聴く

斎藤優貴 リサイタル 

[出演] 
斎藤優貴(ギター)

[プログラム]
H.ヴィラ=ロボス:ヴァルサ・コンチェルト第2番

N.コスト:ワルツ・ファヴォリート op.46
N.Coste : Valse Favorite op.46

M.ラヴェル(斎藤優貴編):高雅で感傷的なワルツ
M.Ravel(arr. Yuki Saito) : Valses nobles et sentimentales

武満徹(鈴木大介編):映画「他人の顔」より“ワルツ” 
Tōru Takemitsu(arr. Daisuke Suzuki) : “Waltz” from ‘Face of Another’


8月23日(土)18:00開演 第二夜

Part1 河野智美  

[出演]
河野智美(ギター)
アンコール・ゲスト:荘村清志

[プログラム]
G.サンス:エスパニョレッタ
G.Sanz : Españoleta

G.サンス:ハカラス
G.Sanz : Jacaras

G.サンス(J.ロドリーゴ編):カナリオス 
G.サンス(arr.J.Rodrigo) : Canarios

A.バリオス:大聖堂 
A.Barrios : La Catedral

J.S.バッハ:リュート組曲(パルティータ)ハ短調 BWV 997より Ⅱ.フーガ、Ⅲ.サラバンド
J.S. Bach : from Lute Partita in c minor BWV 997 Ⅱ. Fugue Ⅲ. Sarabande

J.レノン=P.マッカートニー(G.セルシェル編):フール・オン・ザ・ヒル 
J.Lennon = P.McCartney(arr.G.Söllscher) : The Fool on the Hill

J.レノン=P.マッカートニー(G.セルシェル編):イン・マイ・ライフ 
J.Lennon = P.McCartney(arr.G.Söllscher) : In My Life


Part2 福田進一

[出演]
福田進一 (ギター)
アンコール・ゲスト:徳永真一郎(ギター)

[プログラム]

福田進一 ソロ

M.アルベニス(E.プジョール編):ソナタ ホ長調 
M.Albeniz(arr.E.Pujol) : Sonata in E major

J.P.マルティーニ(R.ディアンス編):愛の喜び  
J.P.Martini(arr.R.Dyens) : Plaisir d'amour

S.グバイドゥーリナ:セレナーデ  
S.Gubaidulina : Serenade

S.グバイドゥーリナ:トッカータ  
S.Gubaidulina : Toccata

V.アセンシオ:小品集「内なる想い」 
V.Asencio : Collectici Intim

武満徹:「ギターのための12の歌」より
Toru Takemitsu : from ‘12 Songs for Guitar’
      G.ガーシュウィン:サマータイム   
      G.Gershwin : Summertime

H.マンシーニ(江部賢一編):ひまわり  
H.Mancini(arr.Kenichi Ebe) : Sunflower

坂本龍一(佐藤弘和編):戦場のメリークリスマス  
Ryuichi Sakamoto(arr.Hirokazu Sato) : Merry Christmass Mr. Lawrence

見岳章(福田進一編):川の流れのように  
Mitake Akira(arr.Shin-ichi Fukuda) : Like the flow of the river


8月24日(日)15:00開演 フィナーレ

Part1 荘村清志

[出演]
荘村清志(ギター)
アンコール・ゲスト:福田進一

[プログラム]
武満徹:「ギターのための12の歌」より
Toru Takemitsu : from ‘12 Songs for Guitar’

     H.アーレン:オーバー・ザ・レインボー 
     H.Arlen : Over the Rainbow

     アイルランド民謡:ロンドンデリーの歌  
     Irish Folk Song : Londonderry Air

     C.C.コンヴァース:星の世界  
     C.C.Converse : What a Friend

武満徹:フォリオス  
Tōru Takemitsu : Folios

J.S.バッハ:リュート組曲 第1番 ホ短調 BWV 996  
J.S.Bach : Lute Suite No.1 in e minor BWV 996


Part2 ギター・アンサンブル~委嘱新作・世界初演

[出演]
荘村清志、福田進一、ベルタ・ロハス、河野智美、徳永真一郎(以上、ギター)

[プログラム]
D.ヘイス:もしも彼女が尋ねたら(二重奏版)  [河野/ベルタ]
D.Reis : Si ela preguntar (Duo version)

H.ヴィラ=ロボス(P.スパタッコ編):ショーロス第1番  [ベルタ/福田]
H.Villa-Lobos (arr.P.Supatacco) : Choros No.1

C.アギーレ(M.マター編):灰色のミロンガ  [ベルタ/福田]
C.Agirre (arr.M.Mattar) : Milonga Gris

A.ピアソラ(M.マッタル編):ブエノスアイレスの夏
A.Piazzolla(arr.Mariano Mattar) : Verano Porteño
          [1st 荘村/2nd ベルタ/3rd 徳永/4th 河野/5th 福田]

プロフィール

荘村清志(ギター) Kiyoshi Shomura, guitar

2024年にデビュー55周年、喜寿を迎える荘村清志は実力、人気ともに日本を代表するギター奏者として近年ますます充実した活動を展開している。9歳からギターを始め、父・荘村正人と、後に小原安正に師事する。1963年、来日した巨匠ナルシソ・イエペスの歓迎演奏会で氏に認められ、翌年スペインに渡りイエペスに師事。同時期にスペインに滞在していた岩崎洋に音楽理論も学ぶ。67年イタリア各地で18回、翌68年にはミラノなど22都市でリサイタルを開き、各地で好評を博す。帰国後、69年の日本デビュー・リサイタルで、「テクニック、音楽性ともに第一人者」との高い評価を得る。71年にイタリアで開かれた世界青少年協会国際フェスティヴァルに日本代表ギタリストとして参加し、この成功により北米各都市で28回にのぼる公演を開き、国際的評価を確実なものにする。74年にはNHK教育テレビ「ギターを弾こう」に講師として出演し、一躍、日本全国にその名と実力が知られることになった。77年と80年に再びスペインに渡り、イエペスのもとでさらに研鑚を積み、ヨーロッパ各地でコンサート活動を行なう。以後、リサイタルや、日本の主要オーケストラとの共演で活躍を続けている。99年マルク・グローウェルス(フルート)、2001年グローウェルスと、インマ・ゴンザレス(カスタネット)との共演、04年女優の岸田今日子とのコラボレーションによる《ギターと朗読の庭》のツアーを行い、カステルヌオーヴォ=テデスコの「プラテーロとわたし」をメインにした内容が好評を博す。05年にはCD「郷愁のショーロ」をリリース、アコーディオンのシュテファン・フッソングをゲストに、猿谷紀郎の委嘱新曲と新アレンジを含む意欲的なアルバムで、東京や大阪で記念コンサートを開催するなどギターの魅力をさまざまな形で伝えている。07年にはNHK教育テレビ「趣味悠々」に講師として登場し、改めて日本ギター界の第一人者としての存在を強く印象づけた。08年ミラノ弦楽合奏団の日本ツアーにソリストとして参加。同年ビルバオ交響楽団の定期演奏会に出演。「アランフェス協奏曲」を録音し、09年にCDをリリース、また同団との日本ツアーを行い好評を博した。14年デビュー45周年を記念して東京にて大友直人指揮東京都交響楽団と協奏曲3曲を演奏。15年10月にはイ・ムジチ合奏団と共演、レコーディングを行い、ジュリアーニ、ヴィヴァルディのギター協奏曲を含むアルバムが16年1月にリリースされた。17年から20年にかけてギターの様々な可能性を追求する「荘村清志スペシャル・プロジェクト」(全4回)に取り組み、注目を集めた。さだまさしとの共演、またcoba、古澤巌、錦織健と共演したガラ・コンサートではジャンルの垣根を越えたコラボレーションが話題となる。最終回ではcobaに委嘱したギター協奏曲も演奏し、好評を得る。19年はデビュー50周年に当たり、初のバッハ・アルバム「シャコンヌ」もリリース。20年には朝日新聞の連載「人生の贈りもの」をまとめた書籍『弾いて飲んで酔いしれて ギターとともに50年』(吉田純子編著)を出版。CD録音も継続的に行っており、22年にはcoba編曲による世界のポップス名曲選「ゴットファーザー~愛のテーマ~」をリリース。現代のギター作品を意欲的に取り上げるだけでなく、日本人作曲家に多数の作品を委嘱、初演するなど、ギターのレパートリー拡大にも大きく貢献している。特に武満徹には1974年に「フォリオス」、93年に「エキノクス」を委嘱、77年荘村のために編曲された「ギターのための12の歌」を初演・録音、96年には「森のなかで」を全曲初演している。2016年は武満徹没後20年に際し、同氏のギター曲を各地で演奏し好評を得た。現在、東京音楽大学特任教授。

荘村清志
 

福田進一(ギター) Shin-ichi Fukuda, guitar

日本のギター・マエストロとして国際的に認知されている福田進一は、1955年大阪生まれ。
11歳より故 斎藤達也に師事したのち、77年に21歳でヨーロッパに留学。パリ・エコールノルマル音楽院にてアルベルト・ポンセ、さらにイタリア・シエナ/キジアナ音楽院にてオスカー・ギリアに師事。両音楽院を卒業後、数々の国際コンクールで優入賞し、高い評価を得た。81年第23回パリ国際ギターコンクールでグランプリ優勝。以後約45年に亘り、世界各地でのソロ・リサイタル、主要オーケストラとの協演、超一流ソリストとの共演を続け、そのボーダーレスな音楽への姿勢は世界中のファンを魅了している。 2018年4月には全米6都市でのソロ・コンサートツアー、各地の音楽大学でのマスタークラスで好評を博した。19年3月にはモスクワ・チャイコフスキーホールにて、武満徹<虹に向かってパルマ>をロシア初演。9月には作曲家L.ブローウェルと共に台北国際ギターフェスティバルに参加、秋にはスイス・ジュネーヴ音楽院にてリサイタルとマスタークラス。パンデミック後、22年より徐々に海外活動を再開。再び台湾、韓国などを訪れ、24年夏にはチェコのブルノ国際ギターフェスティバルに参加。25年3月にシカゴ、シアトルにてリサイタルとマスタークラスさらに秋には上海国際芸術祭への参加が予定されている。国内では19年より毎年5月に東京文化会館にてソロリサイタル・シリーズ「新しいスタンダードを求めて」を開始。故 西村朗のパドマ(紅蓮華)など、邦人作曲家による話題作を世界初演している。19年11月公開の映画「マチネの終わりに」(監督:西谷弘、主演:福山雅治、原作:平野啓一郎)では、クラシックギター監修を務め、インターネットラジオOTTAVAにて20年9月から21年5月にわたって放送されたクラシックギター専門番組「6弦上のアリア」でパーソナリティを務めた。また、ネット配信動画プログラム「福田進一 ザ・ギターレッスン」を開講、好評を得ている。そのディスコグラフィーは既に110タイトルを超える。2020年10月にはフルートの工藤重典氏とのアルバム「音の旅~夜明けのセレナーデ」(マイスター・ミュージック)を、11月には荘村清志、福田進一、鈴木大介、大萩康司のギタリスト4名によるデュオ曲集「DUO2」(日本コロムビア)をリリースした。以降、マイスター・ミュージックから下記のCDが発売されている。21年7月「バロック・クロニクルズⅡ~異邦人」22年5月、生誕100年・没後30年を迎えるピアソラの作品集「ピアソラ・トリビュート」23年4月「ポンセ:スペインのフォリアによる20の変奏とフーガ~情熱と印象~」24年5月にタンスマンのバラードなど初録音を含む「悪魔の奇想曲」25年にはエドゥアルド・フェルナンデスとの久々のデュオ・アルバム「二人の友」。さらに、「スカルラッティ・12のソナタ集」、「ヴァイス作品集」、「バッハ二重奏曲集」などの楽譜も現代ギター社から次々と刊行されている。広島エリザベト音楽大学、上海音楽院(中国)、アリカンテ大学(スペイン)各音大のギター科客員教授。東京、アレッサンドリア、ハインスベルグ、コブレンツ、全米ギター協会など、主要国際ギターコンクールの審査員を歴任。07年、平成19年度「外務大臣表彰」受賞。11年、平成23年度芸術選奨「文部科学大臣賞」受賞。24年より(社)日本ギター連盟名誉理事。
公式ホームページ https://shin-ichi-fukuda.themedia.jp

福田進一
 

ベルタ・ロハス(ギター) Berta Rojas, guitar

ベルタ・ロハス Berta Rojas, guitar ラテングラミー賞受賞のクラシックギタリスト、バークリー音楽大学准教授 ベルタロハスの略歴 ベルタ・ロハスは、ワシントン・ポスト紙から「並外れたギタリスト」と称賛され、クラシカル・ギター・マガジンからは「クラシックギターの大使」と称賛されている。 アルバム「Legado」(2022年)は、最優秀クラシックアルバム部門でラテン・グラミー賞を受賞した。同アルバムのセルジオ・アサド作曲「アニードの肖像」は最優秀現代クラシック作曲賞を受賞した。彼女は、カメラータ・バリローチェと録音した「タンゴの歴史」(2015年)で最優秀タンゴアルバム部門、「Salsa Roja」(2014年)で最優秀クラシックアルバム部門、パキート・デ・リベラとのデュオ「Día y Medio—A Day and a Half」(2012年)で最優秀インストゥルメンタルアルバム部門において、ラテン・グラミー賞に3回ノミネートされている。ベルタの温かさと音楽性は広く認められており、カーネギーホールのウェイル・リサイタルホール、ジャズ・アット・リンカーン・センターのフレデリック・P・ローズ・ホール、ニューヨークのコミュニティセンター92Y、ロンドンにあるサウスバンク・センター、ワシントンD.C.のジョン・F・ケネディ・センター、アイルランド放送交響楽団のソリストとして出演したダブリンにある国立コンサートホール、ベルギー国営テレビのブリュッセルフィルハーモニー管弦楽団と共演したブリュッセルのフラジエースタジオ4など、世界中の主要会場で聴衆から賞賛されている。彼女は近年、名門バークリー音楽大学の准教授に就任し、世界中の選りすぐりの若いギタリストたちを指導している。

ベルタ・ロハス
© Matteo Staffini

河野智美(ギター) Tomomi Kohno, guitar

東京国際ギターコンクール、アジア国際ギターコンクールなど、国内外のコンクールで入賞。2011年、韓国にてDVD『Recollections』をリリース。CDはアールアンフィニより『祈り』(2013年)、ジャズクラシック作品集『リュクス』(2015年)、オール・バッハアルバム『The BACH』(2017年)、スペイン作品集『The Spain』(2019年)をリリース、いずれもレコード芸術誌で特選盤の評価を得ている。なかでも現代のコンポーザー・ギタリストに焦点をあてたアルバム『リュクス』は、音楽評論家の濱田滋郎氏より「ギター・アルバム中、最上級の成果」と評された。2018年サントリーホール・ブルーローズにて行われたバロックアンサンブルのコンサートでは、「ギター室内楽の新たな境地」と評判を呼んだ。2020年、サントリーホールにて東京フィルハーモニー交響楽団、梅田俊明氏指揮のもと「アランフエス協奏曲」「ある貴紳のための幻想曲」の2大ギターコンチェルトを演奏、秋にライブ盤アルバムとしてリリース(朝日新聞推薦盤)。2大ギターコンチェルトのライブ録音リリースは、世界でも稀有な試みと言われている。これまでにヨーロッパ、ロシア、アジア、南米等各国に招かれコンサートを行っている。なかでもマドリードの歴史あるアテネオホールにて人間国宝鶴賀流第11代家元鶴賀若狭掾師匠とその一座、日本舞踊の花柳貴比氏、八王子車人形「西川古柳座」とのコラボレーション公演を行い、日西伝統芸能の共演は大きな反響を呼んだ。また、スペイン最大とも言われるホセ・トマス国際ギターコンクールにてユース部門の審査も務めている。2022年ヴァイオリン礒絵里子とともに「デュオ・パッシオーネ」を結成、初のアルバム『グラシア』をリリース。秋にはアメリカ東海岸ツアーを行い、巨匠エリオット・フィスク氏、ザイラ・メネシス氏と共演する。2023年ベトナムのギターフェスティバルに再び招かれたほか、オランダにてリコーダーのミカラ・ペトリ氏、アムステルダムギタートリオのメンバーとバロックアンサンブルで共演、また世界遺産であるサグラダファミリア教会でのコンサートを含めバルセロナ、バレンシアでのスペインツアーを成功させている。2024年中国の武漢、上海にてヴァイオリン石亀協子とコンサートを行う。2025年東京のHakujuホールにてミカラ・ペトリ氏、チェンバロ西山まりえ氏と共演。またソプラノ奥脇泉とのユニット「さくやひめ」で初のアルバム『アルマ』をリリース。古楽から民謡、ポップスまでジャンルに囚われず独自のレパートリーを切り開き、「心に寄り添う魂のうた」を追究している。日本女子大学人間社会学部現代社会学科卒。昭和音楽大学、並びにモアギター音楽教室にて後進の指導育成にもあたっている。

河野智美
 

徳永真一郎(ギター) Shin-ichiro Tokunaga, guitar

徳島県出まれ。9歳からギターを学び、日本ギターコンクール優勝後渡仏。ストラスブール地方⾳楽院を経てパリ国立高等音楽院にて研鑽を積む。同音楽院を満場一致の首席で卒業。
これまでにギターを川⽵道夫、A.ムズラキス、R.ディアンス、J.ペロワの各氏に、古楽・リュートを今村泰典氏に師事。2008年ナクソス国際ギター・コンクール第3位、2010年オルシュティン国際ギター・コンクール第1位およびグランプリ。2016年ブーローニュ・ビヤンクール現代音楽コンクールで審査員特別賞を受賞。2018年ヴェリア国際ギター・コンクール第2位。これまでに、カレンツァーナ音楽祭、パリ国際ギター・フェスティバル等の音楽祭に出演。
東京オペラシティ「B→C(バッハからコンテンポラリーへ)」をはじめ、全国各地でリサイタルや室内楽に出演。映画『マチネの終わりに』の撮影協力にも携わる。タレガ・ギターカルテットのメンバーとしても活動している。デビュー・アルバム『テリュール』は平成30年文化庁芸術祭で優秀賞を受賞した。平成30年度よんでん芸術文化奨励賞受賞。令和5年度「阿波文化創造賞」受賞。

徳永真一郎
 

主催:Hakuju Hall / 株式会社 白寿生科学研究所
協賛:
後援: 公益社団法人日本ギター連盟
協力: 株式会社現代ギター社/有限会社河野ギター製作所/株式会社S.I.E.