ヴィオラ・コレクション vol.2

2025年11月19日(水)
19:00Start(18:30Open)
全席指定:5,500円(税込)
ヴィオラ・コレクション vol.2
池田香織 © 井村重人/吉井瑞穂© Marco Borggreve/津田裕也© Christine Fiedler

NHK交響楽団首席ヴィオラ奏者の村上淳一郎とともに、ヴィオラの魅力を余すことなく集めて紹介するシリーズ「ヴィオラ・コレクション」。Vol.2は「ヴィオラ×𝓧」をテーマに、ピアノ、メゾ・ソプラノ、オーボエ、クラリネットとのコラボレーション、YouTubeチャンネル「クラシック音楽奇譚」主宰であるHanaのナビゲートで、ロマン派の名曲を深く掘り下げてお楽しみいただきます。全演奏曲に登場するのは、室内楽の名手として知られるピアニスト津田裕也。幕開けはゆったりと歌うようなメロディーを持つシューマン「幻想小曲集op.73」を、声楽のアルトに相当する音域のヴィオラとのデュオで奏でます。ブラームス「二つの歌」は女声とヴィオラ、ピアノのために書かれた優美な作品。メゾ・ソプラノ池田香織とともに、ヴィオラが低音域から高音域までを歌いあげます。続くシューマンの「おとぎ話」は晩年の傑作で、クラリネット、ヴィオラ、ピアノという大変珍しい編成。オーボエの名手吉井瑞穂とともに、幻想的な4つの情景を描き出します。最後はクラリネットの新星・春田傑を迎え、シューマンに影響を受けたドイツの作曲家クルックハートが「オーストリアのバイロン」と呼ばれた詩人レーナウの詩集をもとに書いた「あしのうた(葦の歌)」をお届けします。「ヴィオラ×𝓧」が起こす魔法のような科学反応をどうぞお聴き逃しなく!

出演

村上淳一郎(ヴィオラ) 池田香織(メゾ・ソプラノ)
吉井瑞穂(オーボエ)春田傑(クラリネット)
津田裕也(ピアノ)
ナビゲーター:Hana

プログラム

R.シューマン:幻想小曲集 op.73(村上、津田)
J.ブラームス:二つの歌 op.91(池田、村上、津田)
R.シューマン:おとぎ話 op.132(春田、村上、津田)
A.クルークハルト:あしのうた(吉井、村上、津田)

プロフィール

村上淳一郎(ヴィオラ) Junichiro Murakami, viola

桐朋学園にてヴィオラを店村眞積氏、室内楽を山崎伸子、ゴールドベルク山根美代子の各氏に師事。2003年より文化庁新進芸術家海外派遣員としてイタリア、フィレンツェに留学。ケルビーニ音楽院にてヴィオラをアウグスト・ヴィスマーラ氏に師事。トリエステ国際コンクール第1位(イタリア,トリエステ)、当時のイタリア大統領チャンピ氏より金メダルを授与される他、イタリア全土、ヨーロッパ各地で約50回のコンサートを提供される。ヴィットリオ・グイ国際コンクール第1位(イタリア,フィレンツェ)。09年、イタリアからドイツに移りケルン放送交響楽団ソロヴィオリストに就任、ゲヴァントハウス管弦楽団、バイエルン放送交響楽団、バンベルク交響楽団等で客演首席奏者として出演の他、ヨーロッパ各地の音楽祭で室内楽奏者や独奏者として出演。21年10月よりNHK交響楽団首席ヴィオラ奏者。

村上淳一郎
 

池田香織(メゾ・ソプラノ) Kaori Ikeda, mezzo-soprano

慶応義塾大学法学部卒業。二期会オペラスタジオ修了。音楽への深い理解と表現力で指揮者からの信頼も厚く、新国立劇場には『ルサルカ』、『魔笛』、『影のない女』等数多く出演。殊に近年ワーグナー作品には欠かせぬ存在であり、二期会『トリスタンとイゾルデ』イゾルデで称賛されたのをはじめ、2017年より4年掛け上演された《びわ湖リング》では『ラインの黄金』エルダ以降『ワルキューレ』、『ジークフリート』、『神々の黄昏』と三演目でブリュンヒルデを演じ、ワーグナー歌手として評価を確立する。2021年には新国立劇場でも『ワルキューレ』ブリュンヒルデで絶賛された。他にも二期会『エロディアード』タイトルロール、『サムソンとデリラ』デリラ、びわ湖ホール『死の都』ブリギッタ等で高い評価を得る。 コンサートでもマーラー「大地の歌」、ワーグナー「ヴェーゼンドンク歌曲集」などで好評を博している。 2021年度第34回ミュージック・ペンクラブ音楽賞受賞。二期会会員

池田香織
©  井村重人

吉井瑞穂(オーボエ) Mizuho Yoshii, oboe

甘美な音色と豊かな音楽性で世界の聴衆を魅了するオーボエ奏者。 東京藝術大学入学後、渡独。カールスルーエ国立音楽大学を首席で卒業。日本音楽コンクール優勝ほか、英バルビローリ国際コンクール、日本管打楽器コンクールで入賞。ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団のエキストラ奏者として活躍後、2000年から約20年間にわたってマーラー・チェンバー・オーケストラの首席奏者として欧州を中心に演奏活動を行い、クラウディオ・アバドをはじめ(共演200回以上)、ギュンター・ヴァント、ニコラウス・アーノンクール、ピエール・ブーレーズ、ダニエル・ハーディング、グスターボ・ドゥダメルといった巨匠の指揮で演奏を重ねた。欧州の主要オーケストラ、アンサンブルから頻繁に客演首席奏者として招かれる一方、ソロや室内楽でも精力的な活動を展開し、NHK交響楽団、新日本フィルハーモニー交響楽団、神奈川フィルハーモニー管弦楽団、名古屋フィルハーモニー交響楽団、九州交響楽団、テツラフ弦楽四重奏団、レイフ・オヴェ・アンスネス、ラース・フォークトなどと共演。 ニューヨークのマンハッタン音楽院、イギリス、スペイン、ドイツ、イタリア、コロンビア、ベネズエラなどでマスタークラス教授として招かれ、後進の指導にあたる。 東京藝術大学准教授。ルツェルン祝祭管弦楽団設立メンバー。第49回JXTG音楽賞(現ENEOS音楽賞)奨励賞受賞。鎌倉市出身・在住。

吉井瑞穂
©  Marco Borggreve

春田傑(クラリネット) Takashi Haruta, clarinet

香川県立坂出高等学校音楽科を経て、東京藝術大学音楽学部卒業。在学中に宮田亮平奨学金、卒業時に同声会賞を受賞。 東京藝術大学モーニングコンサートに推薦され、藝大フィルハーモニア管弦楽団とモーツァルトのクラリネット協奏曲を共演。 第9回ヤングクラリネッティストコンクール ジュニアB部門第1位。 第10回ヤングクラリネッティストコンクール ヤングアーティスト部門第2位。 第93回日本音楽コンクール クラリネット部門 第1位、併せて 岩谷賞,増沢賞,瀨木賞,INPEX賞を受賞。 2022年度青山音楽財団奨学生。 高松をNo.1の街にする会2024アンバサダー。 2025年銘楽堂支援アーティスト。 これまでに桃園市立武陵高級中學管弦楽団、藝大フィルハーモニア管弦楽団、東京フィルハーモニー交響楽団、ぱんだウインドオーケストラと共演。 これまでに山﨑盾之、山本正治、伊藤圭、三界秀実、野田祐介、金子平の各氏に師事。 ぱんだウインドオーケストラ コアメンバー。

春田傑
 

津田裕也(ピアノ) Yuya Tsuda, piano

仙台市生まれ。東京藝術大学、同大学院修士課程を経て、ベルリン芸術大学においてパスカル・ドヴァイヨン氏に師事。07年第3回仙台国際音楽コンクールにて第1位、および聴衆賞、駐日フランス大使賞を受賞。11年ベルリン芸術大学を最優秀の成績で卒業、その後ドイツ国家演奏家資格を取得。同年ミュンヘン国際コンクール特別賞受賞。 ソリストとしてベルリン響、東響、新日本フィル、日本フィル、東京フィル、神奈川フィル、仙台フィル、名古屋フィル、広響、大響、関西フィル、兵庫芸術文化センター管、千葉響、神戸市室内管、ドイツ室内管等と共演。2023年度は山下一史指揮/大阪交響楽団と共演し、秋以降には広上淳一指揮/京都市交響楽団、下野竜也指揮/東京都交響楽団との共演も予定されている。 日本各地でソロリサイタルを開催するほか、東京・春・音楽祭、仙台クラシックフェスティバル、武生国際音楽祭、木曽音楽祭に継続的に招かれ、NHK-FM「名曲リサイタル」等にも出演。10年からはドイツ各地でもソロリサイタルを開催、地元紙にて好評を博す。フォンテックよりリリースした「メンデルスゾーン:ピアノ作品集」「ショパン:後期ピアノ作品集」はいずれも高く評価される。 室内楽活動にも積極的で、松山冴花(vn)とデュオを組み、ナミ・レコードより4枚のCDをリリース。ピーター・ウィスペルウェイ、堀米ゆず子、山崎伸子、イェンス=ペーター・マインツ、石田泰尚など多くの著名な弦楽器奏者と共演するほか、最近では管楽器奏者との共演も多く、様々な共演者から厚い信頼を得ている。特に、白井圭(vn)、門脇大樹(vc)とはトリオ・アコードを結成し、その演奏は国内各地で称賛を浴びる。20年にはベートーヴェンを収録したトリオ初のCDをリリースし、絶賛される。 パスカル・ドヴァイヨン、ガブリエル・タッキーノ、ゴールドベルク山根美代子、角野裕、渋谷るり子の各氏に師事。現在、東京藝術大学准教授。

津田裕也
 

主催:Hakuju Hall / 株式会社 白寿生科学研究所