【チケット完売】N響チェンバー・ソロイスツ 第2回
日本初演! マーラー 交響曲 第10番 室内オーケストラ版
Japan premiere! Mahler's 10th Symphony (version for chamber orchestra)
マーラー最後の交響曲 室内オーケストラ版日本初演
NHK交響楽団の気鋭メンバーをHakuju Hallに集めて今年スタートした新しい室内楽シリーズ企画の第2回目。今回は、マーラーの未完の交響曲第10番を室内オーケストラ用に補筆完成した版の日本初演です。
この曲は、1960年、クックが全曲の管弦楽総譜を補筆完成して以後、多くの大管弦楽版の楽譜が出ていますが、今回は、カステレッティが編曲し、2012年にカステレッティ自身の指揮で世界初演された室内オーケストラ用の版を取り上げます。マーラーの管弦楽作品がもつ色彩豊かなオーケストレーションの妙が室内楽的編成の中でも見事に活かされており、マーラーの魅力である複雑な対位法の綾や繊細で官能的なハーモニーなどは、大管弦楽よりも、むしろこの室内オーケストラ版の方が鮮やかに楽しめることでしょう。
親密なHakuju Hallの空間で味わう、マーラーの交響曲の醍醐味。この秋、最注目の演奏会です。
出演
白井圭、大宮臨太郎、三又治彦、山岸努、横溝耕一(以上、ヴァイオリン)
中村翔太郎、中村洋乃理(以上、ヴィオラ) 辻󠄀本玲、宮坂拡志(以上、チェロ)
本間達朗(コントラバス) 梶川真歩(フルート) 𠮷村結実(オーボエ)
松本健司(クラリネット) 宇賀神広宣(ファゴット) 長谷川智之(トランペット)
福川伸陽(ホルン) 竹島悟史(打楽器) 早川りさこ(ハープ)
桑生美千佳(ピアノ/ハルモニウム)
プログラム
マーラー(カステレッティ編) : 交響曲 第10番 嬰ヘ長調(室内オーケストラ版/日本初演)
Mahler (arr. Castelletti) : Symphony No.10 in F#major
(version for chamber orchestra / Japan premiere)
プロフィール
N響チェンバー・ソロイスツ(N響メンバーによる室内楽シリーズ) Chamber Soloists of the Members of NHK Symphony Orchestra, Chamber Music Ensemble Series
日本のトップ・オーケストラ・NHK交響楽団。Hakuju Hallがそのメンバーの中でも新世紀を担う気鋭の中堅・若手奏者を迎えてのシリーズ。オーソドックスな小編成の室内楽作品だけでなく、古典派の交響曲や、管弦楽曲の小編成編曲まで、管、弦、打楽器とも多数のトップクラスの奏者を擁するN響のメンバーだからこそできる、多彩な演目を演奏する。
白井圭(ヴァイオリン) Kei Shirai, violin
トリニダード・トバゴ共和国に生まれ、東京藝術大学を卒業後、ウィーン音大で研鑽を積む。これまでに日本音楽コンクール、ARDミュンヘン国際コンクール、ハイドン国際室内楽コンクールを始めとしたコンクールで受賞歴をもち、ソリストとしてチェコフィル、ミュンヘン室内管、新日本フィル、東京フィルなどと共演。ウィーン楽友協会、ウィグモアホール、コンツェルトハウス等の舞台で演奏。N響ゲストコンサートマスター。
大宮臨太郎(ヴァイオリン) Rintaro Omiya, violin
2000年、第69回日本音楽コンクール第3位。同年ミレニアム・ニュークラシックオーディション第1位。02年メニューイン国際ヴァイオリンコンクール(フランス)第2位受賞。03年プラハの春国際コンクールファイナリストほか国内外のコンクールにて受賞多数。現在NHK交響楽団2nd首席奏者。08年、アフィニス文化財団の奨学金を得てドイツフライブルグに留学。リサイタルの他、室内楽メンバーとしても活躍中。
三又治彦(ヴァイオリン) Haruhiko Mimata, violin
桐朋学園音楽学部演奏学科を卒業。現在NHK交響楽団ヴァイオリン次席奏者。08年にはハマのJACK(現在は特定非営利活動法人)を立ち上げる。未来の音楽家支援プロジェクト「金の卵ソリストオーディション」、家族で楽しめるプロジェクト「みなとみらい遊音地」、こどもや障碍者が楽しめる地域コンサート「クリスマスキャロル」等、精力的に音楽コンサートやワークショップを開催している。NPO法人ハマのJACK理事長。洗足学園音楽大学非常勤講師。
山岸努(ヴァイオリン) Tsutomu Yamagishi, violin
桐朋女子高等学校音楽科(男女共学)を経て、2008年同大学を卒業し卒業演奏会出演、NHK交響楽団入団。第51回全日本音楽コンクール東京大会小学生の部、第54回同コンクール中学生の部、それぞれ入賞。第12回日本モーツァルト音楽コンクール第1位。国内主要音楽祭にて音楽賞受賞。第9回千葉市芸術文化新人賞を受賞。現在は、N響メンバーを中心とした各種室内楽や、ソロコンサートでも活躍中。
横溝耕一(ヴァイオリン) Koichi Yokomizo, violin
桐朋学園大学卒業。06年Verus String Quartetを結成しヴィオラ奏者として第57回ARDミュンヘン国際音楽コンクール弦楽四重奏部門第3位。宮崎国際音楽祭、別府アルゲリッチ音楽祭、サイトウ・キネン・フェスティバル松本等に参加。これまでにヴァイオリンを小森谷巧、堀正文、徳永二男の各氏に師事。現在NHK交響楽団ヴァイオリン次席奏者としての活動の他、ヴィオラ奏者としても各地で活躍している。
中村翔太郎(ヴィオラ) Shotaro Nakamura, viola
兵庫県三田市出身。これまでにヴィオラを百武由紀、川崎和憲の各氏に師事。第15回コンセール・マロニエ21弦楽器部門第1位。ベルリンフィルハーモニーにてゲスト出演やウィーンフィルメンバーと室内楽共演するなど国内外で活躍する。東京藝術大学卒業。東京ジュニアオーケストラソサエティ講師。ヴィオラ四重奏団 “Alto de Campagne” メンバー。N響アカデミーを経て現在NHK交響楽団次席ヴィオラ奏者。
中村洋乃理(ヴィオラ) Hironori Nakamura, viola
愛知県立芸大を経て、東京藝術大学大学院修了。2011年国際音楽祭「ヤング・プラハ」で、ヤング・プラハ・フェスティバル・カルテットとしてチェコ各地にて演奏。現在、NHK交響楽団で次席奏者。19年よりBSテレビ東京「エンター・ザ・ミュージック」の室内楽のコーナーで「The 4 Players Tokyo」のメンバーとして出演している。これまでにヴィオラを江島幹雄、百武由紀、川﨑和憲の各氏に師事。
辻󠄀本玲(チェロ) Rei Tsujimoto, violoncello
東京藝術大学を首席で卒業。その後シベリウス・アカデミー(フィンランド)、ベルン芸術大学(スイス)に留学。第2回ガスパール・カサド国際チェロ・コンクール第3位(日本人最高位)、青山音楽賞新人賞、齋藤秀雄メモリアル基金賞など受賞。NPO法人イエロー・エンジェルよりアントニオ・ストラディヴァリウス(1730)を貸与されている。NHK交響楽団首席チェロ奏者。
宮坂拡志(チェロ) Hiroshi Miyasaka, violoncello
桐朋学園大学卒業。カザルスホール主催「プロジェクトQ」、小澤征爾、故ロストロポーヴィチ両氏による「コンサートキャラバン」などに出演。2010年、アフィニス文化財団の研修生としてミュンヘン音楽大学へ留学。これまでに木越洋、堤剛の各氏に師事。N響アカデミーを経て、07年NHK交響楽団入団。N響メンバーによる鶴クァルテット室内楽、マティアス・ストリングス、東京チェロアンサンブルなど室内楽でも活躍している。
本間達朗(コントラバス) Tatsuro Honma, contrabass
北海道札幌市出身。桐朋学園大学を首席で卒業。卒業時、皇居内桃華楽堂にて御前演奏を行う。2008年、NHK交響楽団に入団。14年、文化庁新進芸術家海外派遣員としてウィーンに留学。第7回日本演奏家コンクール第1位、第18回宝塚ベガ音楽コンクール第3位受賞。これまでに、藤澤光雄、西田直文、Herbert Mayrの各氏に師事。桐朋学園大学非常勤講師。
梶川真歩(フルート) Maho Kajikawa, flute
東京藝術大学、パリ・エコールノルマル音楽院、パリ地方音楽院を卒業。コンクールジュヌフルーティスト1位(仏)、大阪国際室内楽コンクール3位、東京音楽コンクール3位、日本音楽コンクール入選等、多数コンクールで入賞。財団法人地域創造アウトリーチフォーラムに参加。東京文化会館「上野deクラシック」Hakuju Hall「リクライニング・コンサート」等に出演。現在NHK交響楽団フルート奏者。
𠮷村結実(オーボエ) Yumi Yoshimura, oboe
東京音楽大学、パリ地方音楽院を卒業。第9回東京音楽コンクール第3位、第10回東京音楽大学コンクール第1位、第82回日本音楽コンクール第1位受賞。ソリストとして日本センチュリー交響楽団、東京フィルハーモニー交響楽団などと共演。オーボエを高山郁子、宮本文昭、古部賢一、ノラ・シスモンディの各氏に師事。兵庫芸術文化センター管弦楽団を経て現在、NHK交響楽団首席オーボエ奏者。
松本健司(クラリネット) Kenji Matsumoto, clarinet
パリ国立高等音楽院クラリネット科を “レオン・ルブラン特別賞” を得て卒業し本格的な演奏活動を始める。第6回日本木管コンクール、第4回日本クラリネットコンクール、第22回トゥーロン国際音楽コンクールにおいて上位入賞し、2002年にNHK交響楽団に入団。現在首席クラリネット奏者を務める。また、室内オーケストラARCUS、トリオ・サンクァンシュのメンバーとして活躍する。
宇賀神広宣(ファゴット) Hironori Ugajin, fagotto
東京音楽大学卒業。ファゴットを霧生吉秀、菅原眸の両氏に、室内楽を植村泰一、中野真理、安原理喜の各氏に師事。延原武春指揮の大阪フィルハーモニー交響楽団とモーツァルトのファゴット協奏曲を、マレク・ヤノフスキ指揮のNHK交響楽団とヒンデミットの木管楽器とハープの為の協奏曲を共演。セントラル愛知交響楽団、大阪フィルハーモニー交響楽団を経て、現在NHK交響楽団首席ファゴット奏者。
長谷川智之(トランペット) Tomoyuki Hasegawa, trumpet
東京藝術大学音楽学部卒業。第22回日本管打楽器コンクール・トランペット部門第2位受賞、第75回日本音楽コンクール・トランペット部門第1位受賞、および岩谷賞(聴衆賞)受賞。東京フィルハーモニー交響楽団首席トランペット奏者を経て、現在、NHK交響楽団首席トランペット奏者。その他にも、ブラス・ヘキサゴン、Bach Artists Japan 匠、などのメンバーであり、室内楽奏者としても活動している。
福川伸陽(ホルン) Nobuaki Fukukawa, horn
NHK交響楽団特別契約首席奏者。第77回 日本音楽コンクール ホルン部門第1位受賞。ソリストとして、パドヴァ・ヴェネト管弦楽団、NHK交響楽団、京都市交響楽団、日本フィルハーモニー交響楽団、東京フィルハーモニー交響楽団、大阪交響楽団、横浜シンフォニエッタ他と共演。ロンドンのウィグモアホールをはじめ、ロサンゼルスやブラジル、アジア各国でリサイタルをするなど、世界各地から数多く招かれている。東京音楽大学兼任准教授、国際ホルン協会評議員。
竹島悟史(打楽器) Satoshi Takeshima, percussion
東京藝術大学卒業。第13回日本管打楽器コンクール打楽器部門第2位。東京オペラシティリサイタルシリーズ「B→C」第136回公演ソリスト。N響第1756回定期演奏会に於いて、タン・ドゥン作曲「The Tears of Nature ~マリンバとオーケストラのための」の日本初演ソリストを務める。現在、NHK交響楽団打楽器奏者。サイトウ・キネン・オーケストラ、水戸室内管弦楽団などに参加。
早川りさこ(ハープ) Risako Hayakawa, harp
東京藝術大学卒業。第3回日本ハープコンクール、第2回アルピスタ・ルドヴィコ・スペイン国際ハープコンクールで優勝。ヒンデミット「木管楽器、ハープとオーケストラのための協奏曲」、アルウィン「ハープ協奏曲」、リーバーマン「フルートとハープの為の協奏曲」の日本初演を行う。2013年、作曲家タン・ドゥンの新作『13のマイクロフィルムとハープの為の協奏曲』を作曲者自身の指揮でNHK交響楽団と世界初演した。
桑生美千佳(ピアノ/ハルモニウム) Michika Kuwao, piano / harmonium
桐朋女子高等学校音楽科を経て、桐朋学園大学音楽学部演奏学科卒業。在学中よりアンサンブルピアニストとして多くの演奏家と共演。東京バロックプレーヤーズをはじめ、チェンバロやオルガンなど鍵盤奏者としても活動。また、横浜を拠点とする特定非営利活動法人『ハマのJACK』メンバーとして、コンサートやワークショップ企画、若手育成プロジェクトに関わるなど様々な活動を展開している。
共催:奥渋クラシック