大谷康子のヴァイオリン賛歌 第7回 <好奇心>

― 聴衆の皆様とともに創りあげる10年プロジェクト ―

全席指定:5,000円(税込)
大谷康子のヴァイオリン賛歌 第7回 <好奇心>
©Masashige Ogata

「大谷康子のヴァイオリン賛歌」は、クラシック音楽のファン層を広げたいという熱い思いを抱くヴァイオリニスト大谷康子が、Hakuju Hallのお客様と一緒に築いていく10年がかりのプロジェクトです。多数のコンクール歴を持ち国内外問わず数々のオーケストラと共演、ソロや室内楽で注目を集めるピアニストの岡田奏を迎えてお届けする第7回のテーマは「好奇心」。
大谷自身が興味を抱く分野と音楽を結び付けて作品を選曲いたしました。例えば“演劇”はS.プロコフィエフ作曲「ロミオとジュリエット」組曲、“乗り物”はフランス海軍士官でもあったJ.クラ作曲「ハバネラ」、“美術”はO.レスピーギ作曲「五つの小品」というように、幅広い興味から1日が24時間では足りないのが悩みと言う大谷がナビゲーターとなり、お客様をヴァイオリンの音色とともに好奇心の渦に誘います。新たな発見をご一緒にお楽しみ下さい。

出演

大谷康子(ヴァイオリン) 岡田奏(ピアノ)

プログラム

O.レスピーギ:5つの小品
O.Respighi : 5 Pezzi

K.シマノフスキ : 「神話」 op.30 より 第1曲 “アレトゥーサの泉”
K.Szymanowski : No.1 “The Fountain of Arethusa” from ‘Myths’ op.30

S.プロコフィエフ(L.バイチ編):「ロミオとジュリエット」 op.64 より
S.Prokofiev (arr. L.Baich) : from ‘Romeo and Juliet’ op.64

P.サラサーテ:ファウストの思い出
P.Sarasate : Souvenirs de Faust

J.クラ:ハバネラ
J.Cras : Habanera

F.プーランク:ヴァイオリン・ソナタ
F.Poulenc : Sonata for Violin and Piano

プロフィール

大谷康子(ヴァイオリン) Yasuko Ohtani, violin

2023年にデビュー48周年を迎え、人気・実力ともに日本を代表するヴァイオリニスト。華のあるステージ、深く温かい演奏で聴衆に感動と喜びを届けており「歌うヴァイオリン」と評される。東京藝術大学、同大学院博士課程修了。在学中よりソロ活動を始め、ウィーン、ローマ、ケルン、ベルリンなどでのリサイタル、トロント音楽祭、ザルツブルグ市などに招待され好評を得る。N響、スロヴァキアフィル、シュトゥットガルト室内楽団など国内外の著名なオーケストラとも多数共演。また、1公演で4曲のヴァイオリンコンチェルトを1日2公演行うという前代未聞の快挙を達成し話題となった。2017年はウィーンのムジークフェラインでリサイタルを開催。夏にはロシアの名門モスクワ・フィルの日本ツアーにソリストとして出演し絶賛を博した。キーウ(キエフ)国立フィルとは2017年以降毎年招聘され、2023年にも共演を予定。また、2019年5月に実力派ピアニスト、イタマール・ゴランと全国ツアー(12都市)を開催。最新CDはイタマール・ゴランとのフランスのエスプリ薫る珠玉の名曲集。CDは他に、ベストセラー「椿姫ファンタジー」(SONY)や、ベルリンでの録音による「R.シュトラウス/ベートーヴェン・ソナタ№5(ピアノ: イタマール・ゴラン)」(SONY)も評価が高い。その他多数リリース。 著書に「ヴァイオリニスト 今日も走る!」(KADOKAWA)がある。BSテレビ東京(毎週土曜朝8時より放送)「おんがく交差点」では春風亭小朝と司会・演奏を務め、八面六臂の活躍をしている。文化庁「芸術祭大賞」受賞。東京音楽大学教授。東京藝術大学客員教授。(公財)練馬区文化振興協会理事長。川崎市市民文化大使。高知県観光特使。(公財)日本交響楽振興財団理事。(公社)日本演奏連盟理事。使用楽器はピエトロ・グァルネリ(1708年製)。
公式ホームページ:https://www.yasukoohtani.com
【公式YouTube】「大谷康子のやっこチャンネル」演奏動画続々公開中!

大谷康子
© Masashige Ogata

岡田奏(ピアノ) Kana Okada, piano

函館市生まれ。15歳で渡仏し、パリ国立高等音楽院でフランク・ブラレイに師事。ピアノ科・室内楽科・修士課程をいずれも最優秀で修め、第3課程アーティスト・ディプロマ科で研鑽を積む。プーランク国際ピアノ・コンクールおよびピアノ・キャンパス国際コンクール第1位、エリザベート王妃国際音楽コンクールのファイナリスト。これまでに、ベルギー国立管、シモン・ボリバル響、読響、東京フィル、東響、日本フィル、京都市響、大フィル、関西フィル、日本センチュリー響をはじめ日本全国のオーケストラと、マティアス・バーメルト、セバスティアン・ヴァイグレ、マリン・オールソップ、ポール・メイエ、ヘルムート・ライヒェル・シルヴァ、小林研一郎、尾高忠明、広上淳一、山田和樹等の指揮者と共演している。NHK-FM・BSプレミアム等、メディアへの出演も多数。セカンドソロアルバム「Transformer」をトリトーン・レーベルよりリリース。

岡田奏
© Makoto Kamiya

[公演テーマ(全10回)]

第1回 <尊敬> 2016年
東京藝術大学に学んだころ、音楽の神様たちと向き合うところから大谷の音楽人生は始まりました。そして、その尊敬の念は今も変わらず、音楽の方向性に思い悩む時、立ち返るのが、この偉大な作曲家たち(J.S.バッハ、ベートーヴェン、ブラームス、バルトーク)の音楽です。

第2回 <敬愛> 2017年
サラサーテのツィゴイネルワイゼンを中心に、ロマの音楽やサラサーテを巡る数々の音楽家の曲を集めます。ツィゴイネルワイゼンは大谷康子が弾き込んできた、もっとも得意とする曲です。

第3回 <愛> 2018年
愛には様々な形がありますが、愛を巡るロマン派の巨匠たちの音楽を取り上げます。
クララ・シューマン、ロベルト・シューマン、ブラームス、ドヴォルザーク…
師弟愛、恋愛、友愛が織りなす人間関係は彼らロマン派の作曲家の音楽として結晶したのです。

第4回 <愛情> 2019年
教え子たちと音楽をする時間は至福の時間です。子弟とは先生と弟子の関係であり、お互いに切磋琢磨する同行の士。大谷康子の薫陶を受けた音楽家たちがその精進の末につかんだ音楽を聴衆の皆様にお聴かせします。

第5回 <情熱> 2021年
大谷康子は、実はタンゴが好きなのです。題名のない音楽会に出演しだした頃から、その才能は故黛敏郎先生や番組スタッフに絶賛されていました。大谷康子が得意とするタンゴや映画音楽の濃厚で熱い世界をご堪能いただきます。

第6回 <忘我> 2022年
大谷康子の性格をひとことで表すと「忘我」。時間を忘れ、食事を忘れ、レッスンも終わりを知らず、我を忘れて、大声を張り上げ… 熱心なあまりに、やりだすと止まらない性格。ということで、聴衆の皆様にも大谷康子のレクチャーコンサートを受けていただきましょう。超有名小品と、ピアノ伴奏ではなかなか聴けないヴァイオリンコンチェルト付きで。

第7回 <好奇心>
ヴァイオリンが趣味、と言い切れる大谷康子‼でも、実は他にも夢中になれることがいろいろあります。好きなことは、美術、古典芸能、演劇鑑賞…なかでも、お菓子を食べながら、鉄道や船や飛行機に乗ることが大好きなのです。皆様をそんな好奇心溢れる音楽の旅にいざないます。

第8回 <日本>
私たちの生まれ育った国-日本。お母さんが歌ってくれた歌、故郷に伝わる童謡、民謡。そして世界へ羽ばたこうとした日本のクラシック音楽の作曲家たち。私たち日本人の音楽を、大谷康子の奏でる調べで改めて振り返ります。

第9回 <未来>
未来をつくるのはこどもたち!大谷康子がヴァイオリンを始めたのは3歳の時、今はつたなくても楽器を学ぶことで広がる世界、感じる心は育まれる。こどもの頃にスター音楽家に憧れたように、この子たちにも「音楽を通して明るい未来を!」。大谷康子が幼稚園生や小学生とも共演する、未来に飛翔する音楽会です。

第10回 <夢。音楽の力で世界をひとつに♪>
音楽の持つ力で、民族・国境を越えて、世界中を仲良く、ひとつにし、明るい未来を創ろうという感動のフィナーレです。